内容説明
ある事情で停職中のケイレブ警部にかわり、彼の部下だったロバートとケイトが謎のふたつの事件の捜査にあたることになった。列車で狙われた女性は、イギリス人と結婚したロシア人で、捕まらない犯人に怯え、ケイトにすがるようになるが、なにかを隠している様子にケイトは疑念を抱く。一方、四肢麻痺となり言葉も失った教師は、リハビリ施設への移送中に車ごと何者かに拉致される。どちらの事件にも、過去の恐ろしい出来事が絡んでいた。ドイツミステリの女帝が贈る、息を呑む慟哭のサスペンス! これほど衝撃的な作品がかつてあっただろうか?/解説=大矢博子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
79
今回の犯人は恐ろしかった。そして四肢麻痺になった被害者の声にならない声が切なすぎる。なんとも後味の悪い事件の終わり方だ。これからスカボロー署はどうなってしまうのか…。このシリーズ、これほど面白くなると思わなかった。一作目ではあまり魅力を感じなかったケイトだがその変わり方が良い。幸せになって欲しいと思わせる書き方だ。ケイレブとの関係も暖かみが感じられる。脇役かと思われた人物がおおっ!となったり、これは気になる。次作も楽しみ。2025/02/06
yukaring
73
ページを捲る手が止まらない疾走感とハラハラさせられるサスペンスフルな展開。やはりこのシリーズは本当に面白いドイツミステリの第3弾。スコットランドヤードを辞め、地元の警察署へ移籍を決めたケイトは列車内で銃で襲われた女性を偶然救う。そしてまた同じ銃を使った事件が発生。2人の被害者に全く接点はなく犯人を特定出来ずに苦戦する警察。被害者達の過去に目を向けるケイト。彼女の閃きが点から線になり隠された真実が明らかになる。そして迎える衝撃のラスト。予定調和で終わらない残酷な事実を突きつけられるのもこのシリーズの魅力。2025/01/26
ぐうぐう
32
逆転したケイトとケイレブの関係性が下巻において、さらに逆転する。まるで容赦がないのだ。それは物語の非情さにも表れている。と同時に、その非情さは登場人物達の弱さを浮き彫りにしつつ、だからこそ読者を引き込む大きな要素にもなっている。人が持つ弱さが罪を生むのだが、弱さを単に憎むのではなく、弱さを直視することからしかそれを乗り越える術がないことをシャルロッテ・リンクは伝えようとしているのだ。にしても、えげつないところで終わっていて「早く第四作を!」と叫ばずにおれない。2025/01/27
み
22
読み終わって次作が、早く読みたくなるとは、罪だわ。ケイレブさんの今後は?気になります。今作自体もお話しが絡んでて楽しみましたよ。2025/03/15
しましまこ
21
ギャー!なんてトコで終わるのよー!伏線回収の快感は大きいんだけど、タイトルが胸に迫る事件、悲しいよ。これからのケイトとケイレブはどうなるの?早く次巻を。2025/02/20
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