内容説明
ミステリランキングを席巻! 火村シリーズ傑作長編
大阪のマンションの一室で、元ホストの死体が
スーツケースに押し込められた状態で発見された。
凶器や被疑者はすぐに見つかり、
難なく解決するかに思われた事件は、
鉄壁のアリバイと捜査を攪乱する
“ジョーカー”によって不可能犯罪と化す。
火村とアリスの辿りついた真相が心震わす、
シリーズ新境地の傑作長篇。
解説・佐々木敦
単行本 2022年1月 文藝春秋刊
文庫版 2024年11月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸巻
27
文庫化。細部をほぼ忘れていたので読みながら思い出し割と新鮮さを覚えたのは良かった。2020年まさにコロナ禍の渦中にある火村とアリスの元に大阪府警の船曳警部から捜査協力の依頼が。今作では思いもよらぬジョーカーの存在とその背景に驚かされたが、そういう部分を深く描かれるのも長編ならではだと思うし味わって読むことができた。『ジョーカーだけが知っている』のタイトルにならずに良かった!鮫やんナンセンス。カチッとハマらない断片に火村も私も苛つくが、舞台を変えてからの展開の速さにスッキリ。でも読み応えもあった。2024/12/11
マッちゃま
16
読み終えて感じたのは「まさに有栖川有栖が描くミステリ」なのです。元ホストが自宅で殺されてからスーツケースに詰められた状態で発見される。痴情の縺れか?怨恨か?捜査線上に浮かぶ複数の容疑者にはアリバイがある…少しずつしか進まない捜査と事件の地味さ(なにせマニアなモンで)を感じてましたが、あるピース?から読むペースが上がってきて、そこから怒涛の一気読みでした。ソコから解けて行くのか~い!な、まさに青天の霹靂とシリーズ物ゆえのお楽しみが味わえました。記載されてますが あとがき と解説は読了後に楽しんで下さいませ♪2025/07/23
huraki
13
とあるマンションの一室で、スーツケースに入った死体が発見される。火村とアリスは警察の捜査に加わり、調査を開始する。容疑者たちの鉄壁のアリバイが崩せず、難航する事件。コロナ禍の中で、二人が旅先で見た景色は昔と変わらず今もなお美しく、色褪せることのない想い出が事件と鮮やかに結びつく。やがて浮かんできた真相に、感情を揺さぶられた。2024/12/14
Yuri
12
久しぶりに火村シリーズ!長編~!なかなか解決に結びつかないもだもだした感じもご一興かと。瀬戸内への旅路も楽しめてお得感。コマチさんの出自にも迫る展開。2025/02/09
なにも
10
毎度のことながら文庫になるのをじっと待って、先日ついに購入した。単行本を図書館で借りて読んでいたはずなのに、第5章3節で「え?!」と新鮮に驚いてしまい、自分で自分が心配になった。細かいところは覚えていて、おいしいところをまるっと忘れているので、そういう病なのかもしれない。 「またアリバイ!」と言わずにはいられないタイプのミステリであり、途中は警察小説を読んでいる気持ちにもなった。単行本で読んだときは「そんなんある?」と思った記憶があるが、今回はこう思って本を閉じた。これだから読書はやめられない!!2025/01/14
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