内容説明
目が離せない。姿を探さずにはいられない――。
地味な娘だ――軍神の側近シキのホタルへの第一印象はそんなものだった。何かを洗い流すかのように静かに涙を零すその姿を目にするまでは。
軍神の妃の侍女ホタルにとって、飄々として何を考えているか掴めないシキが一番苦手だった。「遠耳」と呼ばれる特異な聴覚の持ち主であることを知られるまでは――。
恋に落ちることなどあるはずもなかった騎士シキと侍女ホタル。そんな二人がどうしようもなく惹かれていく様を、甘くもどかしく描く『軍神の花嫁』もうひとつのロマンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
22
恋に落ちることなどあるはずもなかったカイの騎士シキとサクラの侍女ホタル。そんな二人がどうしようもなく惹かれていく様を、甘くもどかしく描く『軍神の花嫁』外伝。シキにとって地味な娘でしかなかったホタルへの第一印象。ホタルにとって、飄々として何を考えているか掴めない一番苦手な存在だったシキ。お互い苦手だった2人が、静かに涙を零すホタルをシキが目の当たりにしたことをきっかけに、そこから少しずつ変わる展開で、お互いに絶対的な忠誠を誓う相手がいるからこそ、2人の心境の変化と切ない思いになかなか来るものがありましたね。2024/12/09
栗山いなり
10
サクラの侍女ホタルとカイの側近シキとの恋模様を描いたファンタジーロマンススピンオフ。ホタルのサクラに対する想いが印象に残りすぎたせいか男女のファンタジーロマンスのはずなのに何故か百合小説の気を感じる作品だった2024/11/04