岩波文庫<br> 開かれた社会とその敵 第二巻 にせ予言者――ヘーゲル、マルクスそして追随者(上)

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岩波文庫
開かれた社会とその敵 第二巻 にせ予言者――ヘーゲル、マルクスそして追随者(上)

  • 著者名:カール・ポパー/小河原誠
  • 価格 ¥1,573(本体¥1,430)
  • 岩波書店(2024/09発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784003860274

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内容説明

アリストテレス,さらにはヘーゲルをプラトン以来の全体主義に連なる哲学として論難したうえで,本巻はいよいよ左の全体主義を生んだマルクス主義を俎上にのせる.階級なき社会の到来が差し迫っているという予言論証の方法論を徹底的に批判し,「未来への悪しき案内人」マルクスに対する指弾が続けられる.(全四冊)

目次

第二巻 にせ予言者(上) ――ヘーゲル,マルクスそして追随者
神託まがいの哲学の出現
第一一章 ヘーゲル主義のアリストテレス的根源
第一二章 ヘーゲルと新たな部族神話
マルクスの方法
第一三章 マルクスの社会学的決定論
第一四章 社会学の自律
第一五章 経済的ヒストリシズム
第一六章 階 級
第一七章 法のシステムと社会体制
マルクスの予言
第一八章 社会主義到来の予言
第一九章 社会革命

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイトKATE

30
『開かれた社会とその敵』三冊目。ポパーは、大哲学者ヘーゲルを醜悪なものと唾棄している。ヘーゲルの思想は大げさな言葉を使っているが、実態は国家に仕えることが最上である思想であり、ファシズムに大きな影響を与えたと断罪している。一方、ポパーはマルクスが『資本論』で書いた経済格差によって階級社会ができる分析を高く評価している。しかし、マルクスが革命によって階級社会がなくなると予言したことが、ソ連に代表する左翼型全体主義を生み出したと批判した。ついに最終巻で、ポパーが深く考察した全体主義への抵抗手段を知りたい。 2024/02/14

春ドーナツ

13
あっ、ここで上巻終わるのか。間に200頁の注釈が挟まれるのは、文庫版の制約上、仕方がないとは思うけれど、大胆に下巻は注釈と付録のみ、という方が読みやすかったのではないかと個人的に感じる。ちょっと気になってAmazonでプラトンのレビューを拾い読みしたら、本書のスタンスとかなり温度差があった。ヘーゲルは「精神現象学」だけ挑戦したことがあって、喫茶店で煙草を吸いながら夢中になり高揚したことを思い出す。本書も夢中になって高揚しながら読み進めている。ヒストリシズム (historicism) 。気持ちはわかる。2023/11/20

Ex libris 毒餃子

9
ポパーの理論からすると、ヘーゲルとマルクスの歴史観はクソというのが良くわかる。2023/09/08

ポルターガイスト

9
この巻からはターゲットがプラトンからヘーゲルとマルクスに変わります。ヘーゲルへの批判はほぼ罵詈雑言みたいな感じでさすがに笑ってしまった。あのヒステリックさを見てるともしかしたらポパーも開かれた社会の敵になる素質あるんじゃないのかなあと思う。それはさておき,マルクス批判パートについては興味深く読むことができました。唯物史観の意義の腑分けや暴力についての曖昧さへの指摘など,なんとなく考えていた自分なりの「マルクス主義」像がしっかり焦点を結んだ気がします。それにしてもこんな本を岩波文庫が出すんだなあー。2023/08/06

魔魔男爵

7
哲学者は詐欺師。騙されている人民を救う為にポパーの毒舌絶好調!ションベンシャワーじゃなかった、ショーペンハウエルがヘーゲルをディスった名言も多数引用されてます。哲学は無意味な言語ゲームと看破し哲学を終焉させたウィトゲンシュタインに対しても、自分も無意味だが深遠なる無意味と思ってるだろと虚仮にしてる傑作。マルクスが屑なのはソ連崩壊で歴史が証明したと言う、歴史マンセーの考え方にもポパーは警鐘を鳴らす。科学的合理性がなく願望を書いた歴史オナニー本が資本論ざんす。考えるべきは支配者を手懐ける方法ざんすね。2023/09/21

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