内容説明
二〇一六年の参院選圧勝後,長期政権にも陰りが見え始めた.「モリカケサクラ」のスキャンダルが政権を直撃,安倍は防戦に追われる.天皇が退位し,「令和」が幕を開けると,新型コロナウイルスの感染が拡大し,見えない敵を前に安倍の政治判断は揺れ動く.その様子を見て退陣の兆候を察知し,ひそかに「ポスト安倍」へと動き出す政治家がいた――.
目次
序 章
第一章 第三次安倍再改造内閣
1 長期政権の折り返し
2 急展開する天皇退位問題
3 米大統領にトランプ登場
4 プーチン来日
第二章 見え始めた政権の「陰り」
1 拡大した森友問題
2 近づく衆院解散の足音
3 憲法改正への“奇手”
第三章 政権揺るがす「小池新党」
1 拡大する「モリカケ」
2 「都民ファースト」旋風
3 「民進党よ,どこへ行く」
4 「希望の党」
5 「小池劇場」に幕
6 視界に入った「平成」の終わり
第四章 激変する世界情勢
1 揺れる朝鮮半島
2 地に堕ちた財務省
3 衝撃の米朝接近
第五章 政権内部の変容
1 近づく自民党総裁選
2 安倍三選
3 増大する菅義偉の影響力
第六章 さらば「平成」
1 代替わりへのカウントダウン
2 迎えた代替わりの年
3 平成時代,最後の攻防
4 新元号は「令和」
第七章 終わりの始まり
1 最後の参院選
2 消費税率一〇%時代に突入
3 音を立てて崩れる安倍一強
4 退陣への序章
第八章 コロナとの戦い
1 コロナの直撃
2 判断を鈍らせた二つの課題
第九章 退陣へ
1 退陣の兆候
2 最長政権に幕
終 章
あとがき
主要参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
k5
39
「小説を書きたいがネタがない」というニート発言をしたとき、大学の後輩が「本当は萌える小説吉田学校ってどうっすか?」とアドバイスをくれたのが、ずっと心に残っています。いつか書かねば、と思っていたらその後輩が最近、初期とはいえがんの手術をしたらしく、時間の過ぎるのが早すぎると思う今日この頃です。ラノベ、『本当は萌える』の冒頭はアベ子とスガ子のあいだに吹く隙間風からだろう、と思いながらこの本読みました。そろそろ選挙ですね。2026/01/21
ぐうぐう
31
『平成政治史』最後の刊行となる第5巻は、安倍晋三退陣となった2020年9月までが描かれている。平成は2019年4月末までなのだが、安倍長期政権の終焉までを書くことに意味があるとする著者の強いこだわりが伝わってくる。この最終巻では、安倍一強と呼ばれた磐石の政権運営とは異なり、長過ぎたがゆえの慢心と疲弊が露骨に姿を表している。モリカケや桜を見る会等の内政問題はもとより、得意とされた外交ですら、これほどの躓きがあったのかと改めて列挙されると驚きを禁じ得ない。(つづく)2024/02/20
お抹茶
3
2016年8月からの安倍政権を記す。大きなできごとは,モリカケスキャンダル,改元,新型コロナウィルス。北方領土交渉や北朝鮮にも苦戦。主要な「脇役」は,老獪な二階,強敵・小池,菅,それに比べ野党の影は薄い。2017年,森友問題,PKO日報問題,テロ等準備罪,閣僚の失言・不祥事が相次ぎ,政権の歪みが露呈。令和の元号発表を境に,安倍と菅の力関係が交錯し始めた。警察官僚OBの「政治家が危機管理に際して最もやってはいけないことは、国家や社会の危機管理と自らの政治家個人の危機管理を混同することだ」という言葉が重い。2024/03/31
takao
3
ふむ2024/03/10
たろーたん
2
安倍一強の安倍長期政権に火がついたのは「モリカケ問題」だった。森友学園問題とは、大阪の学校法人「森友学園」をめぐる国有地売却問題だ。法人が経営する「塚本幼稚園」の教育勅語を暗唱するなどのユニークな教育方針が報道され、そこで創設される小学校を舞台に一大スキャンダルが表面化した。その小学校の正式名称は「瑞穂の國記念小學院」で、名誉校長は安倍の婦人・昭恵が就任予定だった。それだけなら、安倍の考えに近い小学校が一校創設されるぐらいの話題で終わったが、建設予定地の国有地が大幅に値引きされていることが判明する。(続)2024/09/18




