内容説明
洗濯物の数だけ物語がある。
妻を亡くした夫、同居する姑に悩む嫁、認知症の母と暮らす息子……
人々が抱える事情やお悩みも洗い流し、心をときほぐす。
喜びも悲しみも映し出す、シリーズ第2弾!
中島茜が働くコインランドリーに、スマホを手にした若者が次々と現れた。店が映えスポットとしてSNSで紹介されていたのだ。
洗濯物を映されては困ると常連客から苦情が。きっかけとなったインフルエンサーの琴美にすぐに削除してもらうが、影響はやまない。
そんな中、動画の明るい笑顔と反対に、茜は琴美がふと見せた寂しげな表情が気になり……。
心の洗濯物語第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mayu
32
店主の真奈とスタッフの茜が働く横浜コインランドリーシリーズ第2弾。あっという間に読み終えてしまった。今回も日常生活に行き詰まったお客さん達に「洗濯相談0円」として悩みを聞いてお客さんの心を解きほぐしていく。嫁姑問題やシングルファザー、認知症の母親と暮らす息子など悩みは重ためなのに優しく包み込む2人の優しさのおかげで重くなりすぎなくて読みやすい。私は黒を着るとしっくりくるから黒い服が圧倒的に多い、黒い服のくだりにはそうなのかぁ…となった。全編を通して人気インフルエンサーの琴美ちゃんの存在が印象的な一冊。2024/07/02
楽駿@新潮部
30
読書会仲間本。今回もコインランドリーで、いろいろ心の揺れる出来事が起こる。良かれと思っても、上手くいかない事や、自分でやろうと思い込む事で、上手く回らなくなってしまう事もある。相手に寄り掛かりすぎる事もダメだし、独りよがりもダメ。困っている時に、いかにその困りごとを、周囲の人に伝え、場合によっては知恵を借りたり、手を貸してもらったり、そんな当たり前の様な事が、実は今は誰も苦手になっている。距離の取り方、仕事の立ち位置が、この本は心地良い。そして洗濯物には、確かに人となりが現れる。2024/09/19
吾亦紅
21
シリーズ2作目。前作と同様、コインランドリーの暖かく清潔な匂いと、コーヒーの美味しそうな香りに包まれる読書だった。衣服は欠かせないものだし、それを清潔に保って身につけることは、食べることと同じくらいどう生きるかを表しているのだなと思った。店主の真奈さんは優しくも毅然としていて素敵だし、茜さんも資格を取るために切磋琢磨していて、本当に応援したくなる。2024/09/01
クキモン
19
シリーズ2作目。横浜にあるコインランドリーが舞台。カウンターで珈琲も飲めるカフェのようなお店。無料の洗濯の悩み相談もあって、洗濯だけでなく色々な悩みも受け付けてくれる。明るく前向きなスタッフの茜と、落ち着いていて心優しいオーナーの真奈さんのペアが素敵です。長く続いて欲しいシリーズです。2025/05/04
み
18
ジャケも好みです。2作目も、みんな良い人になりました。お洗濯して、心も洗われるって感じかな?シリーズ続いて欲しいです。2025/06/05