ガガガ文庫<br> 恋人以上のことを、彼女じゃない君と。 終

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ガガガ文庫
恋人以上のことを、彼女じゃない君と。 終

  • ISBN:9784094531893

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内容説明

大人のモラトリアム“最終巻”。

「ごめんーーちょっと、考えさせて」二度目の告白をした、あの日からしばらく。冬は未だに糸と連絡が取れておらず、落ち着きのない日々を過ごしていた。
通知が来るたびに、もしかしてと思ってスマホを見ては、落ち込む。そんな不毛を繰り返していると、突然糸からメッセージが届いた。『このたび私、皆瀬糸主宰リアル謎解きゲーム「糸ちゃんの挑戦状」を開催いたします。』謎を解いていくうちに、明かされる糸の真意。そして冬は、今まで見つめてこなかった、本当の“皆瀬糸”と向き合うことになるーー。社会から逃げ続けた二人の物語、ここに完結。

※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海月

78
いやー良かったです。 謎解きから始まった今回。告白後だったからこそ思い出からの結ばれかと思ったらそんなことはなくただただ考えさせられる。 実際友達に同じ心境の夫婦がいるからこそわかる話でした。最後の方はホント今までの話の集大成。というよりか伏線がこんなところに散らばっていたのかと。ガガガ文庫作品自分的にはメッチャ株上がりました(笑) いやーもっともっと話し続けて欲しい作品だったからこれで終わりと思うと残念です。他の作品も手に取ってみようかな。2024/05/26

芳樹

47
非常に衝撃を受けた「終」の回でした。前回の感想を見直すと、自分も冬と同様に糸のことを全く考えていなかった。そして今回、脳天気にも「糸ちゃんの挑戦状」を冬とともに考えていたのである。彼女が冬に別れを告げられて以来、どういう思いで過ごしていたのか、それを一切慮ることなく。情けないことこの上ない。ですから、今回は本当に冬に感情移入してしまい彼とともに苦しみながら読み進めることになりました。それだけに辿り着いた結末には大いに納得させられました。名シリーズでした。読み終えて感無量です。2024/05/22

オセロ

43
意を決して、改めて糸に想いを伝えた冬。 その返事はまさかの糸に関する謎解きゲーム。 この謎解きゲームに込めた意図の深さたるや凄まじい。 冬に気付いてほしいこと、伝えたいこと、そして根底にある仄暗い感情。 これらが糸目線で語られることでどれだけ家族、世間、冬に苦しめられたかが分かっての結末はこのシリーズのテーマに沿ったもので大満足でした。2024/05/20

わたー

37
★★★★★このシリーズを最後まで読ませてもらえて良かった。再び関係をやり直すための告白。返事を保留されてたままの冬のもとに、糸から謎解きゲームの案内が届くことから始まるシリーズ最終巻。作中人物の言葉を借りるならば読者である私を含めて、「本当に男って馬鹿ね」。謎解きゲームという一見するとポップで、これまでと同じような遊び心のあるツールの裏に隠された彼女の本当の想い。その一端に触れるたびに、ラブコメの熱に浮かされた頭に冷や水をぶっかけられたような気持ちになった。2024/05/21

よっち

37
この関係を続けるための冬の二度目の告白。しかし糸の保留から連絡が取れなくなり、そこから思ってもみなかった展開に発展していく第3弾。落ち着きのない日々を過ごしていた冬の元に突然届いた糸からのメッセージ。糸が出題する2人の過去をネタにしたリアル謎解きゲームを解いていくうちに、糸視点で見たら確かにといやでも理解させられてゆく心情。糸のご両親も最後までなかなかあれな感じで、予想もしなかったゲーム自体の結末は少しばかり締まらなくて苦笑いでしたけど、でも本当に信じていいのかと問いたくなるのも分かるような気がしました。2024/05/17

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