内容説明
平凡で負けず嫌いな私と、なんでも完璧な優等生・小牧は、大事なものを賭けて勝負する。
「気持ち良くなった方が、負けね」大事だったキスすらも勝負になり、しかしそんな小牧との触れ合いを心地よく感じてしまった私は――夏休みの一週間を小牧に奪われる。
「記憶に焼き付けなよ。将来誰とデートしても、私のことを思い出せるように」
プールに水族館、ホテルでのお泊まり。
“恋人同士”の理想のデートを捧げる一方で、小牧の一番好きなものも、本当の笑顔も知らないことを寂しく思う自分がいて……。
そして一週間の最後に訪れる夏祭り。
打ち上がる花火は、小牧の気持ちを照らしてくれるだろうか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
30
負けず嫌いな性格を利用されて、大事だったキスすらも勝負で心地よく感じてしまった結果、わかばが夏休みの一週間を小牧に奪われる第2弾。プールに水族館、ホテルでのお泊まりや夏祭りで、忘れられない記憶を刻みつけるかのようにちょっかいを掛けてくる小牧。彼女を意識し始めて、恋人同士の理想のデートに付き合っているのに、本音が見えにくい小牧の言動に振り回されるわかばという構図は相変わらずで、あんなに大好きで執着しているのに小牧はほんと不器用だなと思わずにはいられないですけど、わかばに優しい茉凛の存在も気になるところです。2024/03/29
真白優樹
14
夏休み、小牧によってわかばの時間が恋人同士として独占される中、わかばが小牧の事を知りたいと願う今巻。―――嫌いだけど、無関心じゃない。だから知りたい、あなたの事。 より何処か背徳の強い空気に踏み込んで、小牧がわかばから全てを奪っていこうとする中、わかばの抱える歪みの一端が垣間見える巻であり、嫌いだけど傍に居る、そんな二人の根底が語られる巻である。 まだまだ続く二人の時間、そんな中で溢れ出そうとする思い。果たしてその思いは、いつか形になる日が来るのだろうか。 次巻も勿論楽しみである。2024/04/02
タイコンデロガ級
10
二巻目です。 前巻と同じく基本的にわかば視点で話が進行して、最後には小牧の視点での語りで締める形が良いですね。 小牧が茉凛を危険だと警戒してるのは、流石と言うか、よくわかってるな小牧さんって感じなんですが、その洞察力もわかばに対しては、「恋は盲目」で活かせてないのがもどかしいですね。 小牧が素直に好意ぶつければ恐らくそれ万事うまくいってしまうのが読者の視点だと分かっているのがもどかしい…。 2024/06/23
おこげ
10
昔の記憶が蘇るのは当時を知っている幼馴染の持つ特権。吸ったり噛んだり舌を絡めたり♡あそこをなぞるまで淫靡なキスをする気持ち良さに嘘はつけないわ…///💕プールや百合定番スポットでデート繰り返す二人に「つまらないけれど楽しい」この表現が最適解だ。本音は言わずともわかばにマーキングや根回しの抜かりない辺りはさすが天才娘。前巻では濁していた小牧の過去がハッキリした事で安堵するわかばの気持ちや初めてを共有する関係性が喜ばしい✨強かに機会を窺う茉凛は本格参戦するのか、コミカライズと合わせて期待が膨らむ。2024/04/01
leo18
9
新作がすごく良かったのでこちらも読み進めることに。1巻はツンの割合が多すぎだったけど今回はだいぶマイルドになった印象。というかもっと小牧視点を増やした方がいい気がする。最後の小牧視点が良すぎた。これだよこれ。2025/01/31