ショットとは何か 実践編

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ショットとは何か 実践編

  • 著者名:蓮實重彦【著】
  • 価格 ¥2,607(本体¥2,370)
  • 講談社(2024/03発売)
  • ポイント 23pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065342695

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内容説明

「この書物には、その著者による『これこそ映画だ』という呟きがみちている(あとがきより)

映画批評の最高峰と称されるグリフィス論、ヒッチコックのショット分析からゴダール、イーストウッド、侯孝賢、ヴェンダース論に書き下ろし「殺し屋ネルソン」論まで。単行本未収録作17本を収めた、蓮實映画批評ベスト・オブ・ベスト!

収録作――『殺し屋ネルソン』――あるいはこの上なく不自然な自然さについて/単純であることの穏やかな魅力 D・W・グリフィス論/防禦と無防備のエロス――「断崖」の分析/周到さからもれてくるもの ヒッチコックの『めまい』の一シーン分析/囁きと銃声 ルキノ・ヴィスコンティの『イノセント』/緋色の襞に導かれて ロベール・ブレッソンの『ラルジャン』/揺らぎに導かれて――グル・ダット讃――/エリック・ロメール または偶然であることの必然/透明な痛みのために 『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記』/孤独と音響的宇宙 クリント・イーストウッドの西部劇/彷徨える断片の確かな痕跡について ジャン=リュック・ゴダール監督『イメージの本』/寡黙なイマージュの雄弁さについて――侯孝賢試論――/静穏な透明さを超えて――エドワード・ヤン監督『クーリンチェ少年殺人事件』/ガラスの陶酔――ヴィム・ヴェンダース論/「撮る」ことの成熟、あるいはその理不尽な禁止について――『アネット』をめぐって/「冒険」について――ペドロ・コスタ試論――/『燃える平原児』 見るものから言葉という言葉を奪う この知られざる傑作について

目次

『殺し屋ネルソン』――あるいはこの上なく不自然な自然さについて/単純であることの穏やかな魅力 D・W・グリフィス論/防禦と無防備のエロス――「断崖」の分析/周到さからもれてくるもの ヒッチコックの『めまい』の一シーン分析/囁きと銃声 ルキノ・ヴィスコンティの『イノセント』/緋色の襞に導かれて ロベール・ブレッソンの『ラルジャン』/揺らぎに導かれて――グル・ダット讃――/エリック・ロメール または偶然であることの必然/透明な痛みのために 『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記』/孤独と音響的宇宙 クリント・イーストウッドの西部劇/彷徨える断片の確かな痕跡について ジャン=リュック・ゴダール監督『イメージの本』/寡黙なイマージュの雄弁さについて――侯孝賢試論――/静穏な透明さを超えて――エドワード・ヤン監督『クーリンチェ少年殺人事件』/ガラスの陶酔――ヴィム・ヴェンダース論/「撮る」ことの成熟、あるいはその理不尽な禁止について――『アネット』をめぐって/「冒険」について――ペドロ・コスタ試論――/『燃える平原児』 見るものから言葉という言葉を奪う この知られざる傑作について
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

167
ドン·シーゲル監督作「殺し屋ネルソン」から始まり「燃える平原児」で終わる映画監督論。グリフィス、ヒッチコック、ヴィスコンティ、ロメール、イーストウッド、ゴダール、侯孝賢、エドワード·ヤン、ヴェンダース、レオス·カラックスらの演出について論じます。これらの監督作を観返したくなる鋭い解説になっています。2025/01/04

keroppi

64
「ショットとは何か」はインタビュー形式で語られていたが、この「実践編」は、色々なところで書かれた作品評をまとめたものである。こと細かにショットを追い、その魅力や問題点を語る。私もたくさん映画は見てきた方だと思ったが、ここにあげられている作品の多くは見ていない。「断崖」「めまい」「イノセント」「イメージの本」「アネット」程度。しかも、ここで語られるほどショットどころか内容すらよく覚えていない。映画の魅力はなかなか語り尽くせないが、これを読みながら、無性に映画を見たくなってしまった。2024/12/28

しゅん

11
先日ニック・チェイター『心はこうして創られる』という認知行動学の本を読んだが、蓮實の映画論・小説論はことのほかチェイターの立場に近い。心に深層などはなく、常に即興を繰り広げているという主張は、70年代から蓮實が繰り返し書いてきたことと重なる。本書は80年代から現在に至る映画批評論集。ストローブ=ユイレやドン・シーゲルへの論がそうした傾向を特に持っている。ロメール論の「いかにも避暑地らしい~」という始まり方が蓮實の特徴をよく示す。イーストウッド論においては、珍しく音響効果への着目から始めている。2024/08/09

fritzng4

4
2024年刊行だが収録された批評の大半は初出が「リュミエール」などの80年代のもの。やはり80年代に書かれたグリフィスやヴィスコンティ、プレッソンに関する文章は脂が乗っている感があって未だに刺激的。そしてこの本の中で「ショットとは何か」を唯一詳らかにしているのはヒッチコック『めまい』論ではないかと思う。平凡な映画鑑賞者ならきっと覚えていない取るに足らないような1シーンの緻密なショット分析。こういうことも確りできるからハスミンは侮れない。『アネット』論ではマリオン・コティヤールがめった斬られてる、お家芸。2024/08/28

十文字

2
何をもって”実践編”としているのかいまいち捉えきれないけど、前作の姉妹編であることは確かだろう。グリフィス論は読んでおいてよかった。エドワード・ヤンはもう一度見返さないと、と思った。2024/05/22

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