内容説明
六条院にひきとられた玉鬘は明るく美しい娘でした。源氏は、夕顔の娘であることを実の父に明かそうと考え玉鬘に宮中への出仕をすすめます。けれども、源氏の思惑とは異なることが起き――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
43
ここでも花散里との出会いは秘密裡でした。どうして男女の仲はとうに諦めた、という彼女をこんなに源氏は大切にしたのだろう。一瞬で燃えて消えた夕顔との恋。そこには女はこうあるべきという母乞いのえれじぃが見て取れました。そして空気読めない女子の末摘花。彼女が出てくると一気に場面がコミカルに。雲居雁の所の女の子もそうだけど、いっそ清々しい程におたんちんである。玉鬘十帖の後日談はボーナストラックのようでした。最も源氏に運命を翻弄された中の品の女性達だけど意外と図太く世を渡り、今の私達と同じように楽しく生きていたのかも2018/08/11
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
37
ついに最終巻♪荻原規子さんの「源氏物語」楽しませてもらいました。この巻は玉鬘十帖の続きから〈真木柱〉まででしたが、そのあとに名脇役の話をもってきたのがまるで続いているようにみえた。いつ読んでも夕霧と冷泉院は源氏の君に似てしまったのだなと残念さが残る。2018/11/12
ユウユウ
33
読めば読むほど源氏の所業が鼻につき、こりゃいかんと、途中で断念。やっぱり玉鬘あたりからは源氏はハラスメントオヤジな感じが否めないぞ。2018/09/14
Norico
18
玉鬘の続き、夕霧、匂宮と薫。本編より読みやすい。女性はやっぱり好きなようには生きられずに大変。2019/04/30
花宴
13
玉鬘の話メイン。間に夕霧の浮気の話あり。玉鬘はシンデレラに例えられることがありますが、相手が髭黒の大将ってどうなんだろう…すごく嫌がっている…。玉鬘にとって髭黒が王子様でなかったことは確か。しかし、後半の子供達の将来を憂える場面では亡き髭黒を頼りにしていたフシがあって、まあまあ上手くやっていたのかなぁと。玉鬘にとっての王子様って誰だったんだろう?2019/12/31