内容説明
国を滅ぼされ、王女であることを隠すためにメイドとなったマリ。
しかし特技もなく、冴えない彼女はいつも怒られてばかり。
そんなマリにある日、信じられない出来事が起きる。
「最後に君のためにお祈りをしてあげよう、君の願いはなんだい?」
「万能な人になりたいです」
死の淵に立つ囚人を懸命に看病していたマリに訪れた奇跡。
それは――完璧な侍女! 最高の彫刻家! 天才音楽家!
夢を通して、夢の中の人物の能力を得ることができるようになっていたのだ!!
万能の力を手に入れたメイド、マリの物語がここに始まる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
陸抗
21
王女の身分を隠し、メイドとして働くマリ。夢を通して万能の力を得たけれど、トラブルが発生する度にその能力で修めてしまうので勘づいてる人も。バレなくても囚われそうなのに、バレたらどうなるんだろう。2024/07/19
nishiyan
10
庶子であるものの亡国の王女だった素性と名前を隠して東帝国の宮殿で下級メイドとして働くマリ。冴えない彼女は叱られる日々をおくっていたのだが、ある囚人の最後を看取ったことから、万能の力を手に入れて…というファンタジー。明晰夢を見て力が使えるようになる仕組みは興味深い。目立ってはいけないはずなのに、ラエル皇太子、キエル皇帝親衛隊長、西帝国皇帝のヨハネフ三世に言い寄られる展開は楽しい。命の危険云々は彼女の勘違いだが、その身柄が国際情勢に関わる点は合っており、いつ正体がバレるのか気になるところ。続きは出るのかしら。2024/03/30
菊地
1
「スペックが高い主人公」ものが好きなので読んでみた。 能力の生え方がかなりご都合主義もいいところだけど、事態を快刀乱麻する主人公の活躍自体は非常に楽しい。 一方で「正体を明かせない」という状況のせいで、一部もどかしい部分もあり、個人的には好きな部分と好きじゃない部分の明暗がはっきりしていた印象。 まあ、総合的には楽しめました。2024/02/27