内容説明
実りの秋。人気役者の甥で、美男と評判の喜八が仕切る芝居茶屋かささぎでは、秋なすにしめじ舞茸、新生姜など、滋味あふれる食材を豊富に使った料理で客をもてなしている。そんな折、下総から江戸遊山にやってきた、お菊という美女と冴えない大男という二人連れがいた。そのお菊に、店内に居合わせた久作と名乗る男が菊若水という化粧水を買わないかと持ち掛ける。喜八は、久作の商いの仕方が気になって……。料理と芝居、そしてかささぎを舞台に巻き起こる人間模様と、三度楽しめる大人気時代小説シリーズ、第五作！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
41
今回は菊がテーマ。なかなか役が付かなくて自棄な気分に流されていく役者が２パターン登場（こういう話は好きだ）。美しい自分が記憶に残らないことに傷ついている自分に驚く喜八の心理や、美しい奥方と巴屋のつながりなどの謎を残して次作に続く。栗名月御膳と芋名月御膳では女性客の多さから栗の方が人気だろうけれど甘すぎる気がしないでもない。どちらも美味しそうなので両方頼んで半分こしたいかな。2024/02/10
陽ちゃん
8
シリーズ5作目。松次郎さんの作る季節の御膳が美味しそう。喜八たちは化粧水の菊若水をめぐる悪事を暴くために小屋を借り切って大芝居をしたわけですが、お客さんはサクラだったのかしら？まだまだ接客も女心にも疎い喜八ですが、そこがいいのかもですね。2024/02/05
へへろ～本舗
5
料理が美味しそう！そしてお膳料理の美しそうなこと。おあさちゃん、萌えポイントをしっかりと踏まえた喜八と弥助への演技指導、尊い。2024/01/22
ゆう
0
8.62024/02/15
