内容説明
池井戸潤の最新長編の舞台は、
「東京箱根間往復大学駅伝競走」――通称・箱根駅伝。
青春をかけた挑戦、意地と意地のぶつかり合いが始まる。
ついに迎えた1月2日、箱根駅伝本選。
中継を担う大日テレビのスタッフは総勢千人。
東京~箱根間217.1kmを伝えるべく奔走する彼らの中枢にあって、
プロデューサー・徳重はいままさに、選択を迫られていた――。
テレビマンの矜持(きょうじ)を、「箱根」中継のスピリットを、徳重は守り切れるのか?
一方、明誠学院大学陸上競技部の青葉隼斗。
新監督の甲斐が掲げた「突拍子もない目標」の行方やいかに。
そして、煌(きら)めくようなスター選手たちを前に、彼らが選んだ戦い方とは。
全てを背負い、隼斗は走る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
921
池井戸潤まだまだ健在。一区間ごとにここまでやれば、それは上下巻になるよねという濃度。中継するテレビ局にもスポットをあてたあたりは著者なりのスパイスなのだろうが、今回は直球勝負をするというのが狙いだったのではないか。これまでの池井戸黄金パターンを省みずに冒険をした『民王2』『ハヤブサ消防団』から、いったん小説家として原点回帰を図ってきたかと深読みする。甲斐や辛島といった大人たちの内面は描かれず、やや超然としすぎているのも"俺たちの"箱根駅伝で、主役はどこまでも選手たちだからということなのだろう。 2024/05/02
パトラッシュ
718
(承前)各チームの監督が全国からスカウトしたエリート選手しか、箱根駅伝を走る資格はない。そんな彼らやテレビ中継担当者にとって、新人監督率いるバラバラの戦力でしかない学生連合など問題外だった。しかし見下された側も黙っておらず、戦い方を工夫することで勝利へのピースがはまっていく。仲間と共に走れなかったからこそ、唯一の機会に全てを賭けた選手と監督の意地が大人の事情を覆すドラマを生む。華やかな箱根の舞台裏には様々な問題があるとは多くの指摘があるが、青春を燃焼し尽くした激走の前には一切を忘れて圧倒されてしまうのだ。2024/06/01
はにこ
704
正直、上巻を読み終えた時は、テレビ局の下りは要らないんじゃないかと思っていた。しかし、下巻での辛島のアナウンスによりその考えは打ち消される。走る一人ひとりの想いや背負っているものが伝えられることによって上巻での伏線が回収されていく。それが涙腺にめちゃめちゃ効いてきて電車の中で耐えるのがキツかった。襷が繋がり終わりが見えるにつれ、いつまでもこの光景を見ていたい。そんな気になる作品だった。2024/04/26
starbro
689
上下巻、700頁超、往路復路、217.1㎞、完走、襷が繋がりました。予定調和の感涙作、もう少しサプライズが欲しかった気もしますが、続編(甲斐監督明誠学院大学初陣編)もありそうなので、そちらに期待します。本作を今年の年末もしくは来年の元旦のドラマ放映+箱根駅伝しかないと思います。日テレさん宜しくお願いします。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163917733 2024/06/07
大阪のきんちゃん2
402
上巻からだいぶ間が開いてやっと読むことができました。思った通りの感動的な内容、とっても良かった!池井戸サンずるいよ〜♪ 選手の視点、テレビ局の視点、監督その他駅伝に携わる人々の視点が丁寧に書き分けられていて思わず涙が出そうになることしばしば… 特に本来なら多分上位があり得ない学生連合チームをフィーチャーしたことでエンタメ性抜群の効果をもたらしたんでしょうね。 あ〜あ、コレでまた関東地方大会の箱根がさらに注目されるんだろうなー。伊勢や出雲にももっと光を!(悔し紛れw)2025/04/28




