内容説明
鷹央と小鳥遊。
二人の医師、運命の出会い。
新カバー×書き下ろし掌編収録の完全版!!
大学病院で外科医のキャリアを積んでいた小鳥遊優は、内科医への転科を決め、天医会総合病院の門を叩く。
そこで彼を待っていたのは、日本最高峰の頭脳を持つ天才医師・天久鷹央だった。
だが、傍若無人で患者との会話もままならない彼女に小鳥遊は困惑し……。
やがて起きる院内の殺人と、数々の謎。現役医師が描く医療ミステリー、出会いの物語。書き下ろし掌編「白い粉の秘密」収録。
<目次>
プロローグ
第一章 邂逅
第二章 最小の密室
第三章 夢幻の果て
第四章 死天使のナイフ
エピローグ
書き下ろし掌編 白い粉の秘密
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
キャリアを積んでいた外科医から内科医へ転科するため、修業を積むべく天医会総合病院の門を叩いた小鳥遊優。そこで日本最高峰の頭脳を持つ天才医師・天久鷹央と運命の出会いを果たす第三弾。宇宙人に命令されたとする患者による院内で発生した殺人事件と数々の謎。コミュニケーションスキルに難がある鷹央の背景を明らかにしていきながら、まだ出会ったばかりでお互いまだまだ理解の足りない中、小鳥が鷹央にどんどん巻き込まれることに反発しながらも、いつの間にか行動や想いに共感を覚えていく変化の過程が丁寧に描写されていて良かったですね。2023/11/09
kosmos
17
宇宙人に装置を埋め込まれたと訴える覚醒剤依存症患者を診た後、同じような患者が救急車で運び込まれ…鷹央が行動力を発揮して大勢が取り込まれている組織の秘密を探る。彼女と小鳥遊の出会いから描かれていて、2人の関係性がこんな風にできていったんだと知れてよかった。他人を操ろうとする人間は恐ろしい。2023/12/12
まなか
11
完全版購入!小鳥遊が内科医を志した理由がここでわかります。今回の謎は途中まで自分で解けたので中々嬉しかったです。でも、「人の死」とは一体何が適するんでしょうかね。ネタバレになっちゃうので詳しくは言えませんが、医師の口から出る、という点で深く考えさせられました。2023/11/14
NAOAMI
10
[完全版]という改稿版。何が正しい順なのか解らんが、鷹央と小鳥遊が出会って間もない頃の話。彼女がアスペだということは他巻のエピソードでも伝わってたので驚きはなかった。それをちゃんと受け入れて話が進むんだなと思った程度。小鳥遊がボクでも感じ取れることを察しない。その方がもどかしい。二人が追うのは洗脳と幻覚で集金する宗教団体。薬物がらみ?と決めつけていると意外な真相。そして仕立てられた教祖の正体にも驚きの展開。さらに洗脳の正体が…ってところは飛び過ぎな気も。馬→馬糞→!→具だくさん>伏線回収でへぇ~と唸った。2024/01/08
もっぱら有隣堂と啓文堂
8
天久鷹央シリーズの完全新作3作&完全版13作を実業之日本社文庫が7か月間連続刊行する第2弾のうちの一冊。シリーズの時系列では本作がトップバッター。鷹央の取説、小鳥遊先生のトラウマ明かし、桜井刑事・成瀬刑事の登場…というシリーズの原点。シリーズを読み通すには最初に読むのが良いでしょう。ストーリーは宇宙人を崇拝する宗教団体がらみの殺人事件が本筋、と思ったら真打の死天使が。なるほどなるほど。しっかりちゃんと面白く楽しませてもらいました。医学パートは難しいのでなぞるのみ。おまけの書き下ろし掌編「白い粉の秘密」収録2023/11/21