内容説明
ホームズとワトスンが下宿しているベイカー街221Bへ白髪頭に長く白い顎ひげの依頼人が訪ねてくる。
彼の名はエドワード・マイブリッジ。かつて走る馬の連続写真で時の人となったが、現在はアメリカから帰国して
細々と講演活動を続けている。何者かに脅迫されていて、講演中、大きなスクリーンに映写した自身の顔に
不吉な傷がつけられていたり、街路で馬車に轢かれそうになったりした。
犯人の動きを探っていた矢先、不可解な焼死体が見つかったことから、事件は思わぬ展開を見せ……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
19
2022年11月刊Sherlock Holmes: The Twelve Thefts of Christmasを訳しおろして、2023年6月角川文庫刊。長編2作目。依頼を受けたホームズとワトソンは調査を始めて…。と調査、探索、謎解きというオーソドックスな展開だが、地味で花がない。退屈なホームズもの。残念。2023/10/30
鐵太郎
18
ティム・メジャーによる「新シャーロック・ホームズの冒険」の続編。映画というか、動く写真の前史で活躍した実在の英国の写真家エドワード・マイブリッジを依頼者とした脅迫事件とそれにかかわる事件の謎を解くホームズの物語。ネタは面白く、当時の技術的・文化的な背景を見事に描き出しています。しかしここのいるシャーロック・ホームズの、傲慢で失礼で嫌味な姿は、聖典のホームズのエキセントリックさを強調しているにしても、あまりに非道すぎませんかね。そしてワトスンのうかつさと独りよがりな姿も読んでいて不快。うーん、イマイチかな。2023/11/22
本木英朗
14
英国の現代ミステリ作家のひとりである、ティム・メジャーの長編のひとつである。映画の先駆けとなる、動く写真の発明で名声を博したマイブリッジがベイカー街を訪れた。何者かに脅迫され命を狙われているという。調査に乗り出したホームズとワトスン。講演会でマイブリッジの画像に疵と地獄行きの文字が浮かび……という話である。デビュー作である1作目とは違って、本当に超よかったです、ハイ。さすがは作者でありますな。大満足でした! またいつか読もうっと!!2023/10/25
teddy11015544
6
実在の人物と掛け合わせたホームズもののパスティーシュ。ワトソンがイライラしてホームズが傲慢なのは本作を超えており、いささか辟易しますが、動画の誕生を描いているのは面白い。監視カメラが多くの犯罪を解決するようになった現在に対する予言のような言葉もありましたね。2025/02/23
Sora
4
個人的に面白くてわくわくする部分がなかったです。 前作の方が面白かったです。 2023/12/28