ことのは文庫<br> 陰陽師と天狗眼 ー潮騒の呼び声ー

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ことのは文庫
陰陽師と天狗眼 ー潮騒の呼び声ー

  • ISBN:9784867164235

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内容説明

広島の離島・神来島。
島唯一の高校生・八重香(やえか)は、神来白鬚神社の巫女でもある。
彼女が仕えるのは、海からこの地に流れ着いた漂着神――「斎木神(いつきがみ)」だ。

彼岸の日。島の釣り場を訪れたフリーの山伏・怜路は突然の大波に攫われ行方不明に。
その海の様子に、公務員陰陽師の美郷は、圧倒的な力を持つ「何か」の存在を感じ――。

大人気の妖魔・白太さんも大活躍の一編『白太さんの家出』も収録。
シリーズ待望の第3弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

242
広島県で暮らす陰陽師一族の男子・宮澤美郷と天狗に育てられた山伏・狩野怜路が活躍する人気沸騰中のもののけファンタジー小説シリーズの3冊目です。シリーズキャラには心霊ペットの白蛇の白太さんもいて、もののけの「おやつ」を欲しがって人間界のゆるキャラみたいにお茶目なのが楽しいですね。前半は美郷の女友達のもののけ引き寄せ体質の女子大生・恵子が美郷からもらったお守りペンダントを恋人との旅行で訪れた神社で落してしまい古狸に拾われる大騒動です。後半は離島に釣りに出かけた二人だが怜路が強敵の神様に捕えられる大試練の話です。2023/06/04

dolce vita

26
天狗でありながら最後には人の親となった綜玄坊。愛の深さにじんわりくる。そして、遺した言葉と息子を見守っていた暁海坊。巨大化してもあざとかわいい白太さんに宝剣。西国寺の仁王様がお話するだなんてちょっとかわいくて、久しぶりに西国寺にも行きたくなった。ありふれた妖の話では終わらず、これからも続きが楽しみ。#NetGalleyJP2023/04/13

RIN

17
シリーズ3巻目。美郷の大学時代の友人である比坂恵子を巡る物語と、神来島を舞台に失われた筈の怜路の縁を辿る物語。対照的な二人。生まれ持った力を抑え込みながら愛する人と普通に生きたいと願う恵子。過疎化の進む小さな島で己の大事な神を守るために生きると決意した八重香。自分の望んだように人生を全う出来るか、それは誰にも分からない。でも今を決めなければ何も手に入らない。目の前にある大切なもの。それを失いたくないと思うなら、魂はきっと強くなれる。道は続く。過去からの縁が背中を押して、新たな出会いがずっと君を待っている。2024/02/17

すがはら

16
白蛇がすっかりマスコット化してます。威厳はどこ?しゃべり方が幼児っぽいのがイマイチだけど仕方ないか。美郷と怜路のバディ関係が確立してBL匂わせ的な文が目立たなくなった気がして、そこは歓迎。今回は怜路の水難事故や養い親のことが詳しく描かれました。お姉さんは優しくて強い人でした。そして天狗は本物だった。天狗のセリフから、段々美郷が人間として歳をとらないんじゃないかと心配になってきました。いつか怜路も天狗の力を得て人外になることを望むのでしょうか。2023/07/23

15
それぞれに、“決意”の印象に残るお話でした。『白太さんの家出』では、美郷が一度失った自分の呪力を取り戻したいと思う切っ掛けになった女性と彼女の婚約者の、互いが共にいるためのふたりの決意。間話『鳴神克樹の再訪』では、自分が鳴神に引き留めてしまったために蟲毒を喰らわされるに至った兄を思う、克樹の決意。それから、『潮騒の呼び声』では、思いがけぬ邂逅により迫られる決断に至る、怜路の決意。巴で美郷と出会って共に過ごして、彼もまた確実に変わってきたものが(続2023/05/19

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