内容説明
昭和6年、延べ数千キロにわたる試験飛行に成功した新型Z機。
その後、機体は解体の憂き目に遭うが、昭和11年、川西航空機株式会社は四発大型旅客機の開発を手掛けることになる。
日米開戦がささやかれる昭和16年春、試作初号機が完成し、処女飛行に成功。しかしその日、日独伊三国同盟が締結され、日本は太平洋戦争へ一気に突き進む。
そんな中、四発旅客機も大型輸送機に改修され軍に組み込まれていく。そして、昭和17年2月、九八式軽戦車と歩兵部隊を積んだ八機の四発輸送機が、パレンバン米軍基地に奇襲をしかける。
一方の米太平洋艦隊は、帝都空襲をもくろみ、B-25編隊を出撃させるのであった。
激化する日米の闘い。日本海軍は、ついにミッドウェー島占領作戦を開始する!
本書は2004年4月・8月に経済界より刊行された『銀翼艦隊(1)(2)』を再編集し、改訂・改題したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Meistersinger
3
川西飛行機による民間旅客機が大型輸送機へと発展し、戦史を変えていく。ソ連製エンジンのコピ-・国産化から始まるという開発物語だけど、関東軍の「町田少佐って誰です?」ネタや大西瀧治郎の同人誌とか、笑えるとこも多い。2021/03/10
ねんこさん
1
ソ連から入手した航空機エンジンを複製・改良するという改変で戦局がどう変わるかを荒唐無稽にならないように配慮を行き届かせながら描いている。 主に技術面からの仮想戦記なので、戦局の推移の描きかたはダイジェスト方式。それはいいとして一世代前のオタクネタとかどこかのコメディアンコンビのような登場人物とかその手のおちゃらけ要素は個人的には要らないなあ、、、と思った。2025/07/12
zaku0087
0
相変わらず話の作りがうまい。川西製のZ機もすごいが、三国同盟一年遅れで、おまけにソ連製エンジン解きましたか。いぶし銀の書き上手。後半に続く、が楽しみな本は貴重だな。2021/10/08