内容説明
昭和17年8月、日本海軍は、ガダルカナル島の奪還に成功したが、日本にとって戦局を有利にするどころか、戦線を維持するため、多くの機材と人材を投入しなければならなかった。
厳しい状況であるにも関わらず、日本海軍は次なる敵地、エスプリッツ・サント島へ奇襲攻撃をしかける。しかし、米航空機隊の猛攻を受け敗北、甚大な被害を受けてしまう。
一気に反撃に出る米機動艦隊は最前線を攻撃し、日本海軍を追い詰めていく。
そんな中、秘かに開発が進められていた六発巨大機が姿を現す。
新兵器を搭載した超弩級「空中戦艦」は、米海軍に起死回生の一撃を与えられるのか!?
本書は2004年8月・11月に経済界より刊行された『銀翼艦隊(2)(3)』を再編集し、改訂・改題したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ノーネーム
1
銃後と前線が交互に描かれ、両者の持つ、危機感の隔たりのようなものが描かれている。また、同人無茶振りおじさんの大西が、最後に理念を見せてくれるのは、とてもいい。2021/09/16
zaku0087
0
林節炸裂という感じで、やはり最後は軍上層部の無能ぶりで敗戦するのだという結論になる。現場の努力はいつも報われない、というのがここ数年の林戦記の定番だ。ここしばらく賢い井上中将とおバカな山本五十六という対比が続いたが、今回は究極バカ大西少将と妄想かつ自己陶酔山本長官という構図で、三川長官もバカ扱い。まあ、史実でも陸海軍のバカ将軍は多いからネタには困らないのだろう。6発機のエンジン調整問題は、さらっと無視して稼働させているのがちょっと機になる。2021/10/17