集英社文庫 大江戸かあるて 桜の約束

著者名：杉山大二郎【著】

集英社（2023/05発売）

• ISBN：9784087445015

内容説明

上野国（現在の群馬県）の農村に生まれた貧しい小作農の子ども駿は、物心つく前に父を流行病で亡くし、母ひとり子ひとりで暮らしていた。だが、天明３年（1783）浅間山の大噴火によって母を亡くし、天涯孤独となった。彼は同い年の親友・涼とともに文武の修業に励んでいた。ある日、病で死の淵に立つ涼の母親を助けるために、医者を訪ねる。しかし、金のない者は診察すらしてもらえない。そんな不条理に憤った彼は、弱き者を守るために、江戸一番の医者を目指す――。情けは人の為ならず！　青春時代長編シリーズ、第一弾。

目次

第一章　父の思い
第二章　母の思い
第三章　団子屋は団子を売らない
第四章　百姓の武器
第五章　涼の出世

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[むつこ]

たぶん続編出てから読んだほうがいいかも。鍼灸師になる主人公の、その道に進むための物語にあたるシリーズ1作目で丁寧にその過程が描かれています。貧しい村の生活も大らかな大人たちに守られて育つ主人公たちの素直さがまぶしく、表紙のイラストがいい。ラストようやく己の道を見つける主人公、続編での新たな出会いが楽しみ。

2023/07/10

[じお]

★★★☆☆　両親を亡くし貧しい百姓生きる少年・駿は同い年で文武に長ける親友・涼と共に日々を過ごしていた、少年二人の友情と成長を描く青春時代小説第１巻。面白かったです、一応医者を目指すストーリーらしいですが今巻の段階では二人の友情とかがメイン、無鉄砲なところもあるが真っ直ぐで誰かのために損得勘定なしで動ける駿、賢く剣術の腕もあるのに驕らず研鑽できる涼、お互いが良い所を認め合う友情関係が素敵ですね。最後の展開は少し物悲しくもありますが、これを乗り越え成長した姿が見たいと思うので続きも折を見て読みたいと思います

2023/07/16

[ごへいもち]

サクセスストーリーっぽいので続きが楽しみ

2025/01/26

[陽ちゃん]

貧しい小作人の子の駿は、父に続いて母も亡くしますが、父親の従兄弟一家に引き取られ、幼馴染で同い年の涼と一緒に育ちますが…文武ともに抜きん出ていた涼の将来を潰した身勝手な侍たちに対し、自らの意志を通した涼の心意気に打たれました。今回は、駿が鍼灸医の道に進む決心をしたところまでだったので、今後の活躍に期待です。

2023/05/05

[青]

借り本。鍼灸師を目指す主人公のめざすきっかけが書かれてるシリーズ1巻。 時代小説なんだけど、読みやすい。 最後は切なかったけど、面白かった。

2023/08/13