内容説明
「勃たないのでございます」――あの蔦屋重三郎がそう言って江戸一番の医者になるために修業中の駿のところへやってきた! 師匠の間市は“陽萎”として治療を施すが、まさかの展開に(第一章)。 三年間の修業を終え、ついに念願の独立を果たして自身の病院を開いた駿。すると、次々と訳アリの人たちが訪れて!?(第三章) など全四編。ユニークな発想で描く、一風変わった青春時代小説。笑える! 泣ける! 学べる! 三拍子が揃う、感動と学びが詰まった大人気シリーズ、第三弾!!
目次
第一章 正しき道はひとつではない
第二章 死神の仕事
第三章 薩摩隼人の涙
第四章 医は仁術
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
8
勉強嫌いだった主人公の教養が深すぎなのでは?でも気楽に読めて嬉しい。これで終わり?2025/01/26
じお
8
★★★☆☆ 闇市のもとで経験を積みいよいよ自分の治療院を開く段に至った駿、そんな折闇市から開院資金として大金をもらう仕事を頼まれる、吝嗇家な闇市が大金を払うその仕事の中身とは、人生そのものとまでと思ったシリーズ第3巻。面白かったです、面白いと思うのに読む人いなさすぎるだろと思う今日このごろ、閑話休題、それはともかく、医術とは仁術、それを心がける駿の成長が気持ち良く読んでいてとても快いです、梨庵先生はいいのですが、あるキャラがさらっとまた出てきて、その境遇といい、→2024/03/01
陽ちゃん
8
シリーズ3作目。2作目を飛ばしてしまいましたが…。冒頭で江戸で鍼灸医としての修行をしている駿のもとを訪れた蔦重の一言には驚きましたが、対応する師匠の間市の手際の良さは流石です。医者としてはかなり俗人で、真っ直ぐ理想を貫こうとする駿からすると、あり得ないんでしょうが。幼い頃に父を亡くし、母も浅間山の噴火で亡くした駿ですが、親友涼の両親や梨庵、学問所の仲間といった周りの人たちに恵まれているのは彼の人柄でしょうね。2024/02/25