内容説明
◆◇◆少女を救ってくれた貴公子(アルヴィン)は、貴族の後継者だった◆◇◆
絶望の淵にいたローザは、美貌の貴公子アルヴィンに救われた。今は聡明な少女として、骨董店で彼を支えている。しかし、アルヴィンがもつ教養や莫大な財産は、彼女にとって謎めいたまま。
ある日、ローザは貴族の青年をとっさの機転で助ける。家族に対する想いを語り合い、打ち解ける二人だが――。なんと青年はアルヴィンの兄弟だった。彼こそ伯爵家でのアルヴィンの立場を奪った者だという。アルヴィンが貴族だったことに驚くローザだが、妖精にまつわる過去からすれ違い続ける兄弟のため心を砕き……?
~妖精の伝承が薄れた産業革命時代。孤独な少女と美貌の青年が、かけがえのない愛を見つける。これは時代に忘れられた、優しいフェアリーテイル~
◆◇◆登場人物紹介◆◇◆
主人公・ローザ …… 母が亡くなり天涯孤独になった少女。上流階級の美しい言葉と所作を身につけている。労働階級のなかでは浮いた存在だった。
銀の貴公子・アルヴィン …… 地位と財をもつが、風変わりで謎めいた青年。伝承上の妖精に対して強い関心を寄せる背景には秘めた過去があるようで…?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
絶望の淵から救ってくれたアルヴィンの骨董店で、従業員として彼を支えることになったローザ。ある日、彼女が貴族の青年をとっさの機転で助ける第二弾。家族に対する想いを語り合い、打ち解けた彼がアルヴィンの兄弟だったことから、期せずして明らかになってゆくアルヴィンの不思議な過去。貴婦人が店に持ち込んだボタニカルアート、リャナンシーの正体を突き止めてほしいという画家の依頼。ローザも気にかけるすれ違う兄弟の関係はなかなか複雑でしたけど、巻き込まれた事件をきっかけにいい方向に変わろうとするその兆しには救われる思いでした。2023/01/15
はなりん
25
シリーズ2巻目。アルヴィンの出自と家族が判明。やはり貴族でしたねー。弟との確執がローザがうまく間に入って解消したのがよかった。もう一つの阿片にまつわる大きな事件もアルヴィンの観察力とローザの人の心に寄り添う行動が上手く作用して解決できてよかった。シエナさんも救われたようでよかった。そして、アルヴィンの心がローザによって動き出しました! 今後の展開が楽しみです。2023/04/23
すがはら
21
アルヴィンの事情にビックリです。そんなにガッツリ妖精が絡むとは。アルヴィンが妖精を求めるのは戻りたいからか、単に知りたいからか。当時の記憶はあるのか。ローザも父親のことも、怪力のこともあるし、気になります。表紙の男性は金髪じゃないのでしょうか。弟君には是非レギュラー入りして欲しいです。2023/02/17
まぁ
9
兄弟関係についてはひたすらに良かったですねとによによしました。前を向いて1歩を踏み出せるようになったローザさんが、ほかの人々に対しても同じような1歩を促せる存在になっていてよかったです。起こる事件はだいたい理詰めなんですが、ひっそりとちょっと、いやかなり不思議も紛れているのが気になるところです。2023/01/19
色素薄い系
8
前回もだけど裏で起こってる事件が結構闇深いよね。アルヴィンの過去が判明したけど未だに妖精が何か関わってる気配は見えないのでどう展開していくのか。今の所ローザのロケットの細工と消えたカップくらいだし…ローザの母親の謎とかクリフがどこかで見た事ある目とか思ってた部分は持ち越しだしアルヴィンより正体がしれない不気味さが漂ってる気がするんだけど……2023/03/10