岩波文庫<br> 完訳 カンタベリー物語 下

個数:1
紙書籍版価格
¥924
  • 電子書籍
  • Reader

岩波文庫
完訳 カンタベリー物語 下

  • 著者名:チョーサー/桝井迪夫
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 岩波書店(2022/12発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003220337

ファイル: /

内容説明

花ほころび,そよ風吹きそめる四月のある日,身分も職業もさまざまな二九人の巡礼がサザークの旅籠に顔を合せた.当時のイギリス社会の縮図というべき顔ぶれが,カンタベリーへの道中,順番に話をすることになって…….中世イギリス最大の詩人チョーサー(一三四〇頃―一四〇〇)の代表作.バーン=ジョーンズの端整な挿画を収載.

目次

修道僧の物語
尼僧付の僧の物語
第二の尼僧の物語
錬金術師の徒弟の話
賄い方の話
教区司祭の話
訳  注
『カンタベリー物語』について

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

68
(下)は絵も少なく話もキリスト教に関する事が多く読むペースが落ちた。そんな中『錬金術師の徒弟の話』が「分かってるけどね」という感じではあるものの(下)の中では一番面白い。2023/05/19

syaori

30
物語は、教区司祭による悔い改めについてという巡礼行に相応しい物語で幕を閉じます。まとめ役の宿の主人が「すべての階級の人たちから話を聞いたと思います」と言うように、様々な階級に属する人たちが自分の階級、職業にふさわしい多様な物語(時には下ネタも)を披露してくれました。物語の合間に挟まれる巡礼たちの、物語へのダメだしやケンカ、酒を飲みすぎたりという、とても巡礼行とは思えない様子も清濁入り混じった世の中の縮図という感じで楽しく、しかしこれだから司祭の話で締めなければいけなかったんだろうなと苦笑しつつ思いました。2016/07/05

Meme

12
とりあえず私は偽善に満ちていることが判明しました。いま悲しみにみちみちているので、告解してきます。2023/12/06

Tomoko.H

8
案の定?教区司祭の話は、ひたすら長ったらしい説教。適当に読みとばした。もっと筋のあるお話にしてくれたらよかったのに。他の巻の話でもくどくどしい説教とかで水増しされていて、全3巻だけど、研究者でもない普通の現代読者が楽しめるのは、正味厚めの一冊分くらいかなと思った。面白い話もあったから、それらを取り出した抄訳があればそれでいいなあ。2016/08/27

ミコヤン・グレビッチ

7
下巻になると少し雰囲気が変わり、教会関係者の話が多くなる。そして、教区司祭が語る悔い改めについてのシリアスで長い話のあと、チョーサー自身が「好色な話を書いちゃって、すみません」と神様に謝って終わる。この最後の懺悔が本心からだったのか、ウケ狙いの独創的な最終章だったのかは、チョーサーの研究者の間でも意見が分かれるとか。なにせ十四世紀の人なので補助的な資料もあまりないらしい。私としては、これが著者渾身の捻った終わり方であってほしいところだが、晩年に急に気弱になるとか、何かしら心境の変化があったのかもしれない。2023/04/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/550131
  • ご注意事項
 

同じシリーズの商品一覧

該当件数3件 全てにチェックを入れる/全てにチェックをはずす