内容説明
廃墟化して取り残された高層マンションを管理することになったレナ。その上層階に住む老人たちは、なぜ忽然と消えていくのか?(「ふたたび自然に戻るとき」)。工場で“日本人”を作るじいちゃんと、管理人兼警備員の“俺”のもとに若い女が現れ、ある探し物をする(「キッドの運命」)。もう二度と自分の子供を奪われたくない――勝手に中絶した元妻に怒った「ぼく」は、人工子宮を移植して妊娠するが……(「赤ちゃん泥棒」)。われわれの未来は明るいのか暗いのか? 素晴らしいものなのか、恐ろしいものなのか? さまざまに考えさせられる著者初の近未来小説!
目次
ベンジャミン
ふたたび自然に戻るとき
キッドの運命
種の名前
赤ちゃん泥棒
チョイス
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
152
“未来に分岐するいくつかの選択肢のなかで、こういう選択をしたらどうなるだろうかと、その時々の想像力で書いたという感じですね”とおっしゃる中島さんが想像された6つの物語には”現実と地続きの『未来』”の姿が生々しく描かれていました。まさかの『未来』想定にええっ!と驚くこの作品。自身の年齢を思い浮かべるにつけ、ついていけるだろうか?と心配にもなるこの作品。“すぐそこにある未来は、こんな奇妙なものかもしれない”という本の帯の言葉に、これが本当になったらどうしよう…と考えてもしまう、想像を掻き立てられる作品でした。2026/01/25
相田うえお
95
★★★☆☆22106【キッドの運命 (中島 京子さん)】星新一さんや三崎亜記さん系(SF)短編集①絶滅種のDNAから復活再生?②廃墟マンションの管理話と思いきや、奥の深い話③人工知能が人の手に余るものとなれば、その技術追求を禁止,放棄することもあるかも④未来では野菜を育てるのも大変だ〜⑤未来の子作りは色々な方法がある⑥人類が生きているだけで地球にとって迷惑な存在だっていうの、たしかにねぇ〜。◯解説がオススメ!とても興味深いことが書かれていて考えさせられました。人類、このままこんなことをやってていいのか!2022/11/14
ばう
62
★★★「著者初の近未来小説」らしい。おそらく今から20年後くらいの世界を描いた短編6篇が収められています。絶滅種の復活、人より賢くなったAIの廃絶、人工子宮などなど。20年なんてあっという間の様に感じるけれど、その時こんな世界になっていたら怖い。これは中島さんが「なんかおかしくない?」と思った現代のあれこれについて将来こんな事になるかも?ということを描いた小説のように感じられました。どの話も怖くて、でも将来これが現実になるかもと思わされた読書体験。2025/07/17
エドワード
48
以前読んだ「カゲロボ」にしろ本作にしろ、最近、未来はディストピアとして描かれる。1970年の大阪万博の頃とは大違いだ。確かにあの頃はエアコンのある家はなく、扇風機だけの夏は暑かったけど、熱帯夜も残暑もなかった。ビデオがないから、テレビ番組は一生懸命見た。一事が万事その調子で、インターネットにしろ携帯電話にしろ、文明が進めば負の側面が必ず現れる。遺伝子から再生する人類、タワーマンション、人工子宮、そんなもの発明するなよ~日本語がラテン語化し、世界人口を調節する食べ物が発明される「チョイス」が一番怖いね。2022/11/25
tenori
45
近未来の日本とアジアを描いたなかなかにシュールな6篇の短編。日本は二度の津波と原発事故によって国土の半分を喪い事実上消滅した。『ふたたび自然に戻るとき』では高齢者だけが暮らす首都域のタワーマンションが再自然化し、カラスとコミュニケートした居住者が鳥葬を依頼するに至る経緯が人間(遠隔で建物の管理をしている)とカラスとの双方の視点から語られる。『赤ちゃん泥棒』での生殖と人工子宮の発想は川上未映子さんや村田沙耶香さんほどの衝撃はないものの、社会に対する疑念や危機的意識としては似たような匂いを感じた。2024/03/31
-
- 電子書籍
- バツでも恋していいですか?(11) コ…
-
- 電子書籍
- 不遇な令嬢はエリート魔術師の重すぎる愛…
-
- 電子書籍
- 誰が勇者を殺したか【分冊版】 12 カ…
-
- 電子書籍
- ひきこまり吸血姫の悶々10 GA文庫
-
- 電子書籍
- 女装上司ちゃんと部下の松坂くん1 ヤン…




