内容説明
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憲法見直しを云々する前に、昭和の歩みをよく知ろう。戦争とは何かを身に染みて実感した筆者が、自らの生活史と重ねあわせ、日中全面戦争に突入するまでの時代背景を描く。満州事変、国際連盟脱退、二・二六事件……そして昭和12年12月13日、日本軍は南京大虐殺事件を起こす。どこまで続くぬかるみぞ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いっくん
24
満州事変〜日中全面戦争まで。益々、混迷を深める時代。五族協和、日本が出しゃばって、そんな事掲げても、荒唐無稽な絵空事であるのは、わかっていた筈なのに。1936年(昭和11年)軍部ではニ・二六事件が起こり、同じ年に阿部定事件が有ったのか!昭和14年、ノモンハン事件、戦力が違い過ぎる。「人口とり」なんて、賢そうな遊び!ドーナツひとつの為に、徒歩で浜辺を往復40キロ!凄い、精神力!海岸線をテクテク歩くのは辛いよ。しげるさんは、社会に馴染めないで、右往左往している。2016/06/22
HIRO1970
18
⭐️⭐️⭐️図書館本。2015/05/05
nbhd
17
いま時分にも、身の回りに「優れた知性の持ち主」みたいな人がいるわけだけど、戦時中は、そうした知性の多くが戦争(主に軍部)に投下されてしまった、ってところが心に残った。戦争は、やがて、戦後資本主義経済にかたちを変えるけど、ま、その戦場で大勢の人が死んでしまうわけではないから、よっぽどマシな世の中になったのだな、と思った。…気になったところメモ①日本に支配された朝鮮の人々が、日中戦争に駆り出されたこと。とても悲しい。②水木少年の謎の「新聞名」スクラップ集め。発行所バタビヤの「日蘭経済新聞」、「台北新報」など。2025/11/15
ニッキー
14
昭和8年から昭和14年、昭和後半に生まれた者から見ると激動の暗い時代である。5・15事件、5・15事件と軍部のクーデターがあり、此処でも若い命が散る。中国、ソ連との戦争も悲惨な佳境へと入って行く。ロクな武器も無いまま。やはり、この戦争の歴史は詳しく知っておく必要がある。2018/09/05
とんかつラバー
12
日本が侵略戦争に突入するが、気に入らない相手を襲撃する右翼が今のテロリストと変わらない。水木氏は天皇に対してはむしろ好意的だが、天皇を持ち上げる連中に対して批判的。天皇家をディスる描き方をする手塚治虫とは対象的である。その辺は実際に兵役に出された者と内地にいた者の差なのか。いずれにせよ国力もないのに勇ましさでやりきろうとする愚の骨頂。爆弾の導火線の長さを誤ったから死んでしまった兵を英雄化するのとか、死んだ兵は哀れである。2023/12/21




