内容説明
「思いがけないことになったものだ。我が帝国海軍は長年、米英海軍を仮想敵と考えて作戦研究を進めてきた。それが今や、ドイツが最大の仮想敵になったのだから」
昭和一四年八月、ドイツがソ連との不可侵条約を締結したことにより、日本がそれまで進めていた独伊との同盟は頓挫する。かわりに日本に接近してきたのはドイツと対峙するイギリス、フランスであった。
やがて日英仏同盟が締結されるが、大陸を席捲したドイツ軍はついに英本土へ上陸。首都ロンドンを陥落させる。本国を脱出して東アジアに逃れた英艦隊は日本に亡命、これにより日本もまたヒトラー総統の怒りを買い、宣戦布告がなされた。
英仏政府の要請を受けた連合艦隊は、第一航空艦隊にセイロン島トリンコマリーへの進出を命じる。だがインド洋海面下では、牙を研いだ狼の群れがで息をひそめ獲物を待ち構えていた!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ikedama99
5
全巻そろって持っていたが、ようやく読み始めたら、やっぱり常として勢いがついて、読み進めた。狼群の襲撃で、赤城、加賀を早々に失うが、その代償として考え方の転換とアメリカの艦や兵器などを取り入れる方向に進む。単に日本がドイツと戦うだけではない、周りの動きとの連動も面白い。2024/06/23
池田羽衣
2
赤城、加賀の退場って仮想戦記ものでは最速では? あとアメリカの立ち位置が気になる。2024/08/18
うめうめ
2
久しぶりの想定の斜め前の仮想戦記。独ソ不可侵に激おこの日本がいつも東進する艦隊を西進する。 この仮想はなかなかないし、あっても荒唐無稽なので、横山さんがどんなシナリオを描くか、とても楽しみ2022/08/26