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内容説明
◆別の誰かになりたい。
いつか、誰かに。
――同じ学び舎で過ごし夢を見た少女たちが、時を経て巡り合う。
繊細な筆致で紡がれる青春群像シリーズ。
◆男役トップスターに憧れる、人懐っこい紗羅。
中学時代に傷ついた友人関係を忘れられない江里。
親友との再会を心待ちにする静香。
淡島歌劇学校に入学し仲良くなった三人は、
夢の入り口に立ったばかり。
それぞれの未来に向かって懸命に生きる
少女たちの青春グラフィティ。
◆描きおろし番外編「若草物語」収録。
『青い花』のあーちゃんふみちゃんが登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
25
3年以上ぶりの最新巻。群像劇である限り、主人公は入れ替わっていくが、それは誰もが主人公と成り得ることを告げてもいる。別の自分になりたいと歌劇学校に入学してきた彼女達は、別の自分になろうとする自分と改めて向き合っていく。自身の他作品と比べて、大きめのコマで描かれる本作は、サクサクッとした感触があり、それは志村貴子の軽やかなペンタッチにも表れている。簡単に描いたように見える(実際はそうじゃないのだろう)上手さほど最強なものはない。昭和30年代の、画が最強だった頃の手塚治虫を彷彿とさせる、それは上手さだ。2022/08/28
koke
11
連作短編なので最初はとりとめのない感じもしたが、読み終えてみるとこの順番で読む以外ありえないと感じる。『百年の孤独』並みに長く広い人間関係の連鎖に巻き込まれる感じ。そして『青い花』ファンのための番外編…誠に、誠にありがとうございます。2022/11/29
ソラ
8
久しぶり過ぎて過去とのつながりとか覚えていないことが大半だったのだがこの巻単体としても十分に楽しめる内容。青い花読んでたらより楽しめるかも。2023/04/30
コリエル
8
1話目に登場した田畑若菜も淡島を出て、すでに新しい道を歩んでいるというこのスピード感よ。彼女が折り重なっていく歴史のページの途中になり、また新しい少女たちが淡島の門を叩いていく。これで完結なのかなと思いながら読んだけれどあと1冊残っていた。巻末番外編に登場の青い花のあきらとふみも楽しく暮らしているようで良かった。2022/09/06
聲
3
時系列も行ったりきたり、3巻読んでから何年も経ってるので頭がこんがらがるけど、よくわからないなりに、一話一話は面白く読めると思います。4巻だけ単体で読んでもいける。良子さんは『青い花』の上田良子だったのかー。複雑に繋がる人間関係を作者はどうやって把握しているのだろう。さらっと描かれるリアリティは相変わらずすごい。2023/05/29