内容説明
映画『アラビアのロレンス 完全版』は東京・大阪での上映も決定。1922年に完成した「原典版」からの世界初の翻訳の第3巻。映画で有名な鉄道爆破シーンも含め、エルサレム入城までを描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽん教授(非実在系)
4
線路だけでなくその上を走る機関車ごと爆破することで効率的にトルコ軍に人的・インフラ的被害を与え、かつ組織体制や人員訓練の改善を行うことで着実に成果を上げていった。一方で裏切りや詰めの甘い作戦の失敗、アラブ人逃亡兵と間違われて捕まり知事に男色的な意味で気に入られてしまうというまさかのR-18シーンまで出現する。何度もやってくるピンチはさながら小説か映画のようである。エルサレム入場の時に、後に自らの多重舌外交に苦しめられるイギリスとその犠牲になるアラブの未来が見えて複雑な気持ちになるのが次巻の裏テーマとなる。2016/08/08