内容説明
朱子の主著であり、「新注」と呼ばれる論語注釈史上の金字塔『論語集注』の全訳完結。仁斎『論語古注』、徂徠『論語徴』の解釈も併記し、江戸儒学の朱子批判にも触れる。
感想・レビュー
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Nemorální lid
2
「朱子の注は、本文の意味を定めれば能事足れるとするようなものではない。そこに思想的意義を汲み取る注である」(解 p.487)とあるが、第1巻の前書きにもある通りで、一介の注解書ではなく、完全に朱熹独自のものと化している思想書である。朱熹は聖人にならんと学ぶ者に対してこの論語集注を著したのであり、目的は道との一体化を志す者への道標とならんことである。そのため、孔子の語る聖人の境地もやや見上げた形になっている。意識的なものから自然的なものへ移ろう道こそ道学の目標であり、朱熹の狙いでもあったことが良く分かった。2018/10/23
ゆうきなかもと
2
ついに読了\(^o^)/ 朱子や仁斎、徂徠と論語解釈をめぐる時空を超えた討論をしているような本だった(・∀・)2016/11/18