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内容説明
「諦めてしまえば楽になれる」と分かっていても、孤独はつらい――。母親に捨てられた少女が引っ越してきた町には、人魚が棲むという言い伝えがあった。捨てられたと認めたくない少女は、頑なに周囲にも溶け込まずにいたが、そこで不思議な少女“千年さん”と出会う。彼女は善きものなのか、それとも…?ぞっとするほど美しい【人魚】と【少女】の異類譚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
36
生き辛さなんだろうか・・・。母親の実家に預けられた姉妹。姉・一花は周囲に溶け込めない、否、溶け込まない。そんな一花たちに興味を示す千年(ちとせ)さんは、ちょっと特殊な人だった・・・そう、彼女は人魚。人喰い人魚の伝承がある田舎町。一花の諦念に手を差し伸べる千年。田舎町から出て行きたい五月は一花に憧れを抱いていたが。人魚になってしまう春凪。一花の祖母・令子は少女のころ千年と友達だった。薄く、だが絡み付いて離れない田舎町の因習から離れられない少女たちの密やかで昏い行き止まり。生き辛さを抱えた女の子たちが沈む。2023/10/13
半熟タマゴ@コミック
3
人を食べる人魚が棲むという村を舞台にした孤独な人魚と少女たちの物語。閉鎖的な村独特の不気味な空気感、全体的に漂うほの暗い雰囲気が良いですね。2022/09/17
溟
2
残酷なまでの少女性。愚かで愛しい人と人もどきの物語。2023/01/03
うり
2
絵柄と雰囲気に惹かれて購入。帯の紙質とかカバー装丁も好み。じめっとした雰囲気でぞわぞわと違和感が纏わりついてくる。人魚の容姿、特に瞳が美しく描かれていて、全体的に不気味だけどあんまり嫌な感じのしない読後感。どうなるのか気になるので2巻も早く読もう。2022/10/03
クロユリ
2
母親の再婚で祖母の住む田舎に引っ越した一花は人魚伝説のあるどこか不気味で閉塞感のある町での生活をなんとか拒もうとしていたがそこで千年さんという不思議な少女があらわれる…。町に棲む『人魚』とその存在によって軋み歪んでいく少女たちの日常を描いたミステリアスホラー第1巻!悪意なき『人魚』に生活を侵されていく少女たちがどこへ行きつくのか。登場人物は少女だけで過激なグロテスクさなど微塵もないのに読んでいてなんともいえない不気味さが常につきまとう上質なホラー作品でした!続巻が楽しみです!2022/08/14