内容説明
昭和111年、日本は医療革命により死を克服し、GDP世界第1位の大国となった。体内ナノマシンをネットワークに繋ぎ、管理することで成立した無病長寿社会。だが、その陰で人が異形化するヒューマン・ロスト現象が起きていた。人間を「失格」しているという絶望。死への逃避を奪われた大庭葉藏は、その果てに何を見るのか。太宰治『人間失格』を原案とするSFアニメ、ノベライズ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hundredpink
32
233ページで語るには無理な物語だった、2020/06/14
きたさん
12
太宰治『人間失格』が原案、というよりは、キャラの名前やらちょっとした要素やらを少しずつ使って書かれた全くのオリジナルSF、という感じが否めない。ただ、物語に登場する女性たち含め「女」という存在の扱われ方に太宰っぽさを感じたような気がしないでもない。最近のSFブームのせいで、「どこかで似たような設定を読んだ気がする」になってしまうのが逆に勿体ない気もしています。2019/11/01
ヤギ郎
10
2019年11月29日公開映画『人間失格HUMANLOST』のノベライズ。映画公開前に読了。太宰治『人間失格』を題材にしているようだけど、太宰要素があまりみつからない。もはやオリジナルSF小説といってもいいだろう。前半の舞台設定や前提事情は把握できたけど、クライマックスへの流れがピンとこない。(このあたりは映画ではバトルや独白がしめていた。)アニメ『PSYCHO-PASS』の影響で、SF作品にはつい花澤香菜の声が登場する。2019/11/08
HANA
9
医療革命により死を克服した社会で生きる主人公の話。名前以外どこに人間失格要素が?という展開ではあったけれどこれはこれで面白かった。竹一さんやんちゃになりすぎでは。2020/02/08
CCC
8
話の骨格に『人間失格』要素は感じられず。最後の引用も取ってつけたように思えたほどだったが、SFとしては伊藤計劃『ハーモニー』的なテーマを違う視点・価値観から描き出そうとしてる感じもあって、そこは多少興味を惹かれた。しかしありすぎるほどある論点を取り上げるのはそこそこに、全体としてはヒューマンドラマに力を入れていた感触。バトル要素もやや強めか。そうしたところはエンタメ志向っぽい。ただあまりスカッと感を与える話にはなっていない。そこは冲方作品らしさなのかもしれない。2025/07/22
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