内容説明
みつば郵便局に勤めて8年目の配達員・平本秋宏は、歳月と共にこの町がますます愛しくなっていた。そんなある日、市役所通り沿いに新しいお店ができていることに気づく。カフェ「ノヴェレッテ」、みつばにできるはじめてのカフェだ。町の人たちは開店を楽しみにし、あちこちで話題にのぼる。今度はあの店で会えたなら……。託された手紙を届けるなかに深まっていく人への思い。心優しきポストマンの活躍を描く人気シリーズ第7弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
149
シリーズ第7弾。郵便配達員ののんびりした話ですが、不思議とマンネリ感はありません。読んでいて、特段大きな波はありませんが、ココロがスッと落ち着ける本当にステキな作品だなと。このシリーズ、何がスゴいって、ちゃんと過去作品の登場人物をしっかり整理してきて、ここぞというトキにしっかり演出してくれます。主人公と彼女の関係をはじめ、他の面々とのつながりも改めていいなぁと思いました。主人公自体の大きな変化はさておき、新たな出会いや寂しい別れなど歳月を重ねると切り離せない展開もあり、人々の成長がしっかりと伺えました。2022/07/16
モルク
138
シリーズ第7弾。今回も秋宏の転勤はなくみつばの郵便局の面々も変化はない。いつものように何か大きな出来事があるわけではないが、人と人との繋がり、年老いていくことなどほんわかムードの中で繰り広げられる。最後にはあの人とあの人が遂に…。秋宏たちはまだか?2023/03/01
のぶ
126
小野寺さんにこんなシリーズがあるのを本書を読んで初めて知った。それも第7弾だという。いきなり読んだので、前からの関係は分からないけれど、やんわりした雰囲気が漂って楽しく読む事ができた。みつば郵便局に勤め郵便配達員として働く、平本秋宏をめぐる4つの話。読んでいて心が落ち着くような気持ちになった。郵便配達って何か硬い仕事だという印象があったけれど、町の人たちとの触れ合いが上手く描かれていて、そんな感覚を払拭するようなものばかりだった。去る人がのこしてくれた温かな思い出「エレジー」がお気に入りだった。2022/06/13
ウッディ
115
町のだれからも愛される郵便屋さんの秋宏、みつば局も8年目になると、新たな命が生まれ、子供は成長し、亡くなる人もいる。最後に美郷さんと谷さんの結婚というサプライズはあったが、周囲の変化は少なめで、配達先の人との過去のエピソードを思い出すシーンが多かったのは、歳月の積み重ねによるものか。秋宏のような局員ばかりなら、郵便不祥事も起こらないのにとも思った。心がささくれだった時、ほっこりできるこのシリーズも残すはあと1冊。みつばロスになりそうで、特に片岡泉さんとの漫才のようなやりとりが読めなくなるのは寂しいです。2025/07/01
ゆみねこ
92
シリーズ第7弾。みつば郵便局の配達員・平本秋宏は4月の異動もなく8年目に。町に新しいカフェが出来たり、幼かった子供たちが大きくなったり、配達先の小学校では担当の教員が変わったり。周りの小さな変化はあれど秋宏の配達姿勢は変わらない。安心して読めるシリーズ。2022/08/07
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