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内容説明
漫画家生活40周年記念出版。夢幻魔実也シリーズの描き下ろし16ページ＋高橋氏が自身の画業を振り返る特別あとがきを収録。氏のエポックな代表作を大ボリュームでおくる記念愛蔵コミック。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
47
かつて『メディウム』という媒体で、初めて青年・夢幻魔実也に出会った。これはその再収録を中心にしたもの。船旅の途上で三人の憑かれた人々とすれ違う『幽霊船』と、事故で死を間近にした女性に幸福な暗示を与えた顛末を語る『老夫婦』でがっちりハートを掴まれた。〝残酷な天使であり優しい悪魔である〟夢幻魔実也の冷徹な眼差しが映す夜闇の深い帝都の暗い時代。悪意も優しさも気まぐれ、そう作者さんは語るが、やっぱり優しいヤツ、そんな気がする。2020/01/26
さくりや
30
夢幻魔実也かっこよすぎ問題〜！！よくもまあここまで全国の女性が堕ちそうな紳士を描いたものだよ。たまに登場する少年探偵版の夢幻にはちょっと馴染めない……。幻想的で夢が現か定かでないストーリーももちろん魅力的。昭和初期のレトロで退廃的な時代性と闇深くグロテスクな描写が馴染む馴染む。個人的には「半人形」と「令嬢と人面瘡」が好き。特に後者は無声映画みたいな趣きない？2021/08/21
くさてる
18
注意注意。愛蔵版なれど、あくまで「メディウム版」の完全収録なので、「夢幻外伝」などのスピンオフは収録されていません。まあ当たり前か。それでもどっしりとしたこの厚さ。やはり好きだなあ……と眺めました。描き下ろしは文句なしの１６Pです。とにかくわたしは「夜会」が大好きです。10代の小娘のときにこの話と出会ってしまった（まさに、しまった）が故に己の性癖ががっつりと曲げられた気がします。何度読んでも大好きです。ほんとうに美しく、残酷で、怖ろしく、しかしまぎれもない愛の物語であると思います。2017/04/26
なかむら
6
私は！怪奇編を！！何回買うのか！！！！ でも毎回「ああ…好き…」ってなるから仕方ないね。大判で嬉しい愛蔵版。 サトリ、夜会、幽霊夫人、あと沼の水飲みたくなるやつのアレ……葉介先生の描く女の人はどうしてこんなにすてきなんだい？ 正気でも頑丈でも狂っていても大好き。2017/07/14
ホークムーンmk2
5
以前より愛読している高橋葉介氏の代表作。夢幻紳士はいくつかバージョンがあり、私は大きく二つに分けて考えている。怪奇的なストーリーの物(朝日ソノラマ、徳間書店一部、早川書房)と、いわゆる冒険活劇編(徳間書店)だ。どちらも好きだが、どちらかといえば、怪奇的なストーリーの方が好みではある。 最近は学校怪談とかで有名な高橋氏だが、「クレイジーピエロ」や「腸詰め工場の少女」などから氏を知った者としては今の作品は残念ながらちょっと物足りない。大学の先輩としてもまだまだ頑張って欲しい作家さんではある。2018/01/06
