創元SF文庫<br> 逃亡テレメトリー

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創元SF文庫
逃亡テレメトリー

  • ISBN:9784488780043

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内容説明

かつて大量殺人を犯したとされたが、その記憶を消されていた人型警備ユニットの“弊機”。紆余曲折のすえプリザベーション連合に落ち着いた弊機は、ステーション内で何者かの他殺体に遭遇する。連合の指導者メンサー博士をつけねらう悪徳企業グレイクリス社とかかわりがあるのだろうか? 弊機は警備局員インダーたちとともに、ミステリー・メディアを視聴して培った知識を活かして捜査をはじめるが……。ヒューゴー賞4冠&ネビュラ賞2冠&ローカス賞3冠&日本翻訳大賞受賞の大人気シリーズ、待望の第3弾! シリーズ短編2編を併録。/【目次】逃亡テレメトリー/義務/ホーム――それは居住施設、有効範囲、生態的地位、あるいは陣地/解説=勝山海百合

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くたくた

95
メンサーを(グレイクリス社から)守ることを至上命題とし、防御にかけては隙だらけのプリザベーション連合の治安システムと警備当局に終始イライラいらいらしています。弊機。(笑)おまけに不得意でめんどーくさい人間の対応もせざるを得ず、ストレス高め。例によって、冒頭からぼやきが止まりません。おまけに、弊機のプリザベーション・ステーションの中での立場を向上させる為にも、警備当局と協働して緊張関係を緩和すべき、と考えるメンサーの指示で、警備局と殺人事件の捜査協力をするはめになり、イライラ値も絶賛向上中(笑)。2022/05/09

なっぱaaua

93
翻訳ものは苦手な自分でありますがこれだけは発売が待ち遠しいシリーズです。弊機と自ら呼ぶ警備ユニットの活躍が楽しいですね。「逃亡テレメトリー」は難民の保護をベースとした殺人事件を解決する為に警備ユニットが奔走する中編。結末はさもありなんです。なかなか警備ユニットの動向が理解できない人が多くてもどかしい。「義務」「ホームそれは居住施設、有効範囲、生態的地位、あるいは陣地」は短編だが警備ユニットの仕事ぶりがよく分かる。特に後者はメンサー視点で初めて語られる警備ユニットの話。今後も続編が作られるとのこと。楽しみ。2022/04/12

Panzer Leader

89
やあ帰って来た僕らの弊機!とは言っても舞台は1作と2作の間の出来事が2編。そのうちの1編は弊機の一人称でなくメンサー博士の視点から描かれている。もう1編は1作の前の出来事で6頁しかないのに弊機の矜持がしっかりと書かれている。弊機のファンの人なら満足して読めること間違いなし。2022/04/10

Kanonlicht

86
マーダーボットシリーズ新作は、前作から少し時間をさかのぼった話。ひとつの殺人事件をきっかけに、警備局員と協力し合いながらその裏にある陰謀を暴くというと、もはやハードボイルド探偵ものの趣すら感じる。犬猿の仲のちバディというシリーズ鉄板の展開も健在。明らかに人間より優れているのに、おなじみの調査隊メンバーたちに過保護に扱われる弊機がかわいい。前作の続きが気になるところではあるけれど、シリーズの執筆は続いているようなので、気長に待ちたい。2022/04/29

ずっきん

85
みんな大好き『弊機』シリーズ3。表題作の中編は、警備ユニットに反感を持つ警備局員たちと殺人事件を捜査する『名探偵弊機誕生の巻』いやもう胸アツ!これもうミステリでいいじゃん。年末のランキングとかバンバン入っちゃって、そんでSF読まない層にもバンバン読まれちゃって、みんな萌え殺されるがいいさ。「ホーム〜」は既読。弊機以外の視点から語られるという貴重な掌編。中原氏の訳であらためて読むとしみじみとするなあ。本シリーズはとにかく翻訳も最高なのだ。次はいつ会えるんだろう? ああ、モダモダするうー!2022/04/27

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