内容説明
テレビやインターネットなどでの手軽な情報収集に頼りがちな現代だからこそ、思考力・想像力を養って新しい価値観と出合わせてくれる読書の重要性が再認識されている。
本書は、学校での読書の推進・指導の必要性を改めて理解し直し、学校図書館を担う司書教諭をはじめ教職員一人ひとり、そして学校全体で読書の指導をどう実践していくかを解説する。具体的には以下のようなさまざまな取り組みを紹介して、読書の指導のポイントをレクチャーする。
●発達段階や個々人の読書傾向に応じた指導法
●学校図書館作りや利用指導のポイント
●「図書館だより」などの読書案内を通じた読書材の提供
●ストーリーテリングやビブリオバトルなど、子どもたちの読書を促す方法
●「一日読書の日」や「読書ビンゴ」など、全校で読書を推進する取り組み
●国語だけでなく算数・数学や社会などの各教科での読書の指導
●教職員、教育委員会、学校図書館ネットワーク、公共図書館、家庭・地域との連携
目次
はじめに
第1章 読書の意義
1 読書をする意義
1-1 読書をする意義
1-2 子どもにとって読書をする意義
2 学校での読書活動の推進と読書の指導
3 教育施策での読書
3-1 子どもの読書活動の推進に関する法律(2001年12月)
3-2 文化審議会答申「これからの時代に求められる国語力について」
3-3 文字・活字文化振興法(2005年7月)
3-4 学校教育法(2008年改正)
3-5 「国民の読書推進に関する協力者会議」の報告
3-6 「第3次子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」
4 学校図書館と読書活動の推進、読書の指導
5 読書教育と読書の指導
5-1 阪本一郎
5-2 滑川道夫
5-3 黒沢浩
5-4 堀川照代
第2章 読書の指導の系譜
1 日本の読書教育――1945年までの概観
2 学校図書館創設期
2-1 港区立氷川小学校
2-2 戦後の教育改革と学校図書館
2-3 学校図書館建設
3 戦後の教育と学習指導要領の流れ
3-1 戦後教育の転換――1945年
3-2 系統学習への変換――1958年
3-3 生きる力の育成――1998年
3-4 学校図書館重視の施策――1993年以降
4 戦後の児童文学と子どもの本
第3章 発達段階に応じた読書の指導
1 阪本一郎の読書能力の発達と読書興味の発達
2 就学前の読書
2-1 0歳児から読み聞かせを
2-2 乳幼児期の読み聞かせは、お気に入りの本を繰り返し何回も
2-3 幼稚園・保育園・こども園で本と親しむ
3 学校教育での発達段階に応じた読書の指導
3-1 小学校1・2年生
3-2 小学校3・4年生
3-3 小学校5・6年生
3-4 中学校・高校
第4章 読書材の提供
1 学校図書館メディア
2 図書の種類と特性
2-1 絵本
2-2 文学
2-3 ヤングアダルト(YA)図書
2-4 参考図書(レファレンスブック)
2-5 知識の本・ノンフィクション
2-6 伝記
3 図書資料の選択
3-1 学校図書館資料選択のための組織と方法
3-2 選書のためのツール
4 読書材の提供
4-1 閲覧
4-2 貸出
4-3 予約
5 読書材の紹介
5-1 読書案内
5-2 「図書館だより」などによる本の紹介
5-3 推薦図書リストなどによる紹介
5-4 パスファインダー
第5章 読書環境の整備
1 本と読者を結び付ける読書環境の整備
2 学校図書館の整備
2-1 図書資料の分類・排架
2-2 図書館案内
2-3 壁面の掲示・展示・装飾
2-4 学校図書館作りのポイント
3 学年・学級の読書環境
3-1 学年・学級の読書環境
3-2 学年・学級文庫
第6章 児童・生徒と本を結ぶための方法
1 ストーリーテリング
1-1 ストーリーテリングとは
1-2 お話の選択
1-3 お話の覚え方
1-4 お話の語り方
1-5 学校図書館では
2 読み聞かせ
2-1 読み聞かせとは
2-2 赤ちゃんからお年寄りまで
2-3 読み方
2-4 本の持ち方
2-5 子どもたち
2-6 選書
2-7 読み聞かせをする人
2-8 児童による読み聞かせ
3 ブックトーク
3-1 ブックトークとは
3-2 テーマが先か、本が先か
3-3 本の選び方
ほか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みこ
yomite
\しおり/
まんぼう