内容説明
東郷隆の「妖しい」シリーズ第3弾でお届けするのは、“非科学的”忍者噺の数々。社会の裏で人知れず働く者として生を受け、育てられ、乱世の中でひたすら己の技を磨き続け。放火、盗み、諜報、裏切り、果ては要人の暗殺まで成し遂げる活躍をみせたものの、ひとたび乱世が収まれば、歴史の陰に淡雪のように消えていった彼らの、妖しくも物悲しい活躍譚を、始まりの飛鳥時代から終焉を迎えるまで、幅広く集めました。幻術師列伝と併せてとくとご堪能あれ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
8
幻術使いと忍者の逸話を集めた本。あえて現実的な話を脇において、非科学的なものを選んだとのこと。忍者の方は歴史の話が多めで妖しい逸話はちょぼちょぼ。水斬り術と因果居士の逸話が好き。家康と因果居士が健康談義して二人でスーハースーハー呼吸している絵面は微笑ましくていいな。2025/05/23
木倉兵馬
0
幻術師や忍者の妖しげな話を集めた一冊。近年の歴史学的成果ではなく、あくまで語り継がれてきた幻術師・忍者への期待や恐れなどの物語であり、伝説を物語る。加藤段蔵や果心居士などメジャーどころから名無しの小坊主まで、幅広く集められている。他にも同筆者による『妖しい〇〇』というタイトルの書物があるようなので、そちらも確認しておきたい。2022/06/19