内容説明
鬼を斬り、怪を滅し、病を断つ。名刀とは姿かたちが美しいのみならず――。「妖しい」シリーズ第二弾は、鬼切・安綱・鬼丸・にっかり・小狐丸……等々刀剣の怪綺談ばかりをとりあげてみることにしました。よく知られた刀剣伝説よりも、全国各地に散らばる、刀に絡む民話が中心です。当然のことですが、昔も刀に関してはほとんど知識が無い人々もいっぱいいました。夜噺の席の余興と思って、刀剣ビギナーの方も、どうぞお気楽にごゆるりとお楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐倉
4
怪異に纏わる刀のエピソードを集めた一冊。定番の髭切や童子切はもちろん、鵺退治の井早太の刀である骨喰国吉(鵺切り)についてのエピソード、コロリ避けのおものがわなど、ちょっと珍しい 話があったのが印象的。2022/06/17
木倉兵馬
1
刀にまつわる伝説集。特に磨上げ(すりあげ)の話が興味深かった。たとえ名刀で由来も立派だったとしても、自分の使いやすいように短くしてしまう点は、やはり実際に使われていた時代と現代とでは感覚が違うと思った。2022/07/23
ジョバンニ
1
刀剣の色々な妖しい逸話は面白いのだけれど、歴史上の人物の名前が覚えられない私はやや苦心した。そこが得意な人は、さらっと読めて楽しい一冊だと思う。2022/06/10
フィリップ
1
刀にまつわるエピソード短編集。作者も序文で触れているが刀剣の詳しい知識がなくても軽く読めるように編集されている。現存する刀も多く出てくるので展覧会への興味付けにいいと思う。2022/04/06
崎
1
東郷さんの妖しい説話あつめたよ第二弾。刀剣乱舞ブームで刀剣と説話に興味ある人増えてうきうきしている東郷さんの気持ちが伝わってきた。私はおものがわが好きだな…時代も幕末という近代に向かおうという時代に、刀が病を斬る話があってしかも淡い恋物語も入っててすごく良かった。調べても同様の話でてこなかったからこれだけ小説かな?2021/05/18