内容説明
戦争のおかげで変わり、学んだ世代の私は、大学紛争を経てオウム事件を機に大学を辞めた。「日本に思想はない」というが、そもそも人は、何かを信じなければ生きられない。傷つかないで終わるのが、理想的人生だろうか。政治、環境問題、宗教、歴史、科学――嫌いなものを突き詰めてこそ、わかってくることがある。内田樹氏との特別対談を収録した、「大言論」シリーズ第2巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ichiro-k
19
(2冊読み感想) 老人特有の思い込みなのか?長年、意思のない虫ケラや死体を相手にしていたからか? 屁理屈に聞こえる部分があり、2冊を読むのが限界。 トレードオフということが言いたいのだろう。 著者は、内田樹同様、世間が思っているほど「賢者」ではないと感じる。 2014/04/03
ハチ
10
年末自分恒例の養老先生大言論3部作の2を読了して。いつも立ち止まっていたんだろうけど、今年はいつもより突き刺さったのが、最終章の人を見る目の話と生きることの話。大学を出、娘の父になり、それでも自分の人生を操るのにいつも苦戦している毎日にジワ〜ってしみこんでいった。2019/12/18
ハチ
10
年末恒例の養老先生3部作読書第2弾。冬の冷たい空気と著者の論理との親和性の高さに身体を預けながら読んだ。日本人は生きていない。厳しい一言だなあ。あとは同一性、相異、階層性。モノの見方が冴え渡っている。2018/12/10
たか
10
養老孟司さんの本 ゆっくりじっくり読んだ。仮説の大切さ。別に強い根拠がなくてもとりあえずそう決めておかしいと思ったら仮説を変更する。いい考えや。 主に通勤電車で読んでて 通勤中がとても知的な時間になった。2016/04/29
ハチ
9
久しぶりに読んだ。 日本人は半分死んでいる、という言はますます重くなっている気がする。人生の先輩のこうした指摘の意味や意義をふと考えさせられた。本気で生きる、それをやっていかないと。 社会や家庭の役割からふと離れた、新幹線の車内にて。2023/01/11