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内容説明
ジャズ。それは戦後日本の「芸能界」のルーツ。これはすべてを失ったこの国、そして
その音楽が再生する歴史を描く、一大ジャパニーズジャズストーリーなのだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
42
大人の事情に振り回されるバンドメンバーたち。於莵はライバル寅子との競演に臨むが。いきなり汚れた一筋縄ではいかない芸能界に放り込まれた感じだが、於莵の真っ直ぐさは貫くことができるのか。寅子や志磨さんが辿って来た暗夜行路。辛い巻だ。楽しく舞台に立ちたい歌いたい於莵の気持ちだけが空廻るけれど、それが物語の救い。がんばれ於莵。付記されたちばてつや賞入選作『しろい花』の衝撃。なんだこれ凄いな!感情が濁流に呑み込まれたような圧を持つ作品。秘めたる噴流がまだまだ蓄積されている作者さんなのかも。2024/04/05
Bo-he-mian
11
第74回ちばてつや賞入選作「しろい花」を巻末に収録。本作の絵と比べて、つげ義春の影響が大でとにかく描き込みが凄まじいが、この何とも言えないウェットな絵は、'50~'70年代の日本映画を観ているようで個人的には好きだ。このタッチを連載用にもっと洗練させていったのが本作の絵柄なんだと思う。という事で『スイドラ』の方に入るけど、次巻の完結へ向けて色々なものが急転していく。とらちゃんのライバル・のぶ子との対決を前に、のぶ子の弱さが突然決壊・・・天才ピアニスト・シマさんは、想いを寄せるオダジに心の秘密をさらけ出す。2021/11/25
東晃
3
ここから次で終わるの?という思いしかない(本誌読んでるけど)。読切のどうしようもなさ凄いな 星三つ2021/09/08
リチャード
3
ただ音楽の熱に身を委ねていれば良かった時間は終わりを告げ、登場人物の思惑とすれ違いがどんどん面倒くさくなってきた。普段はこういう展開あまり好まないけどこれはめちゃくちゃ面白いぞ。巻末収録のちばてつや賞入選作『しろい花』もこれまた凄い。2021/09/05
Yoshizawa Hiroyuki
1
昭和二十年代の空気感が圧倒的。服装、建物、風俗、何よりも音楽。朝ドラ並みの考証が伺えるが、実写であるが故にリアルにやればやるほど書割り臭くなっちゃう朝ドラに対し「絵で見せる」ことの強みが最大限に活かされていて、時代の空気にスーッと入っていける。はじめの一歩の会長編とか哲也とかで見られた空気。2024/07/24
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