内容説明
強く大きく頭のいいオオカミのリーダー、ロボ。どんなわなも見やぶるロボの、たったひとつの弱点とは? 人間との戦いを通して、オオカミたちの気高い生き様をえがいた名作が、あべ弘士の筆で新たによみがえる。小学校低学年から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
寂しがり屋の狼さん
68
小学生の頃に読んでいた『シートン動物記』より旭山動物園の飼育員として25年間勤めた『あべ弘士』さんが絵本として書き上げた作品📚️挿し絵は美しく、優しさの中に力強さもあり「オオカミ王」への敬意を感じられる🐾2021/05/03
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
59
小さい頃から読書をしていない私にとっては、名前は知っていても読んだ事がない1冊がシートン動物記。心が揺さぶられました。何故、小さい頃読まなかったんだろう・・。小さい時に読んだならどんな感情を抱いたのだろうか。人間がいない場所で生きていたなら、仲間たちといつまでも共に暮らせていたであろう。人間のエゴで殺されてしまうなんて、同じ人間として悔しい気持ちでいっぱいになった。ブランカに対する愛情、失った悲しみの大きさにも心が揺れ動かされた。あべ弘士さんの絵がロボの凛とした姿を如実に描かれていた。2021/03/28
とよぽん
55
まさにオオカミの王であり、王として生き王として死んだロボ。人間よりも賢く強いロボが、ブランカの死に心乱され、最後の戦いを挑んだシートンのわなにかかってしまう。あべ弘士のシートン動物記①、ロボに出会えてよかった。2020/10/17
陽子
39
あべ弘士によるシートン動物記の世界。「オオカミ王ロボ」が極めて簡潔に強い印象で蘇った。人間と動物との闘い。しかし、読み進むうちにオオカミに感情移入してしまう。人間が実に残忍で冷酷な敵のように思えてきてしまう。神のように賢いロボ。しかし、最愛の妻を人間に殺されて正気を失う。辛い。あまりに切ない。ロボの哀しみが絵本から迫ってきた。最期まで誇り高いオオカミ王。幼い日に読んだ印象よりも強く、悲しみとやるせなさが残った。 絵本の世界はすごいなあ。2021/12/19
たまきら
38
子供のころから何度も何度も読み返し様々なバージョンを手に取ってきました。初めてブランカの写真を見た時には号泣したなあ…。谷口ジローさんの漫画も素晴らしかった。そして今回のロボは、最後の絵が好きです。このお話は、自分の中では永久に不滅です。2020/12/06