内容説明
訪れた春の暖かい日差しのなかで、歓びあふれ、農作業を謳歌する学生たちを描く表題作をはじめ、賢治の農学校教師時代の生活や、農学生時代の思い出から生まれた作品を集めた短篇集。 (C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
118
ひさしぶりに賢治の作品を読んだが、やはり強く惹きつけられた。表紙の飯野和好さんの絵も好きだ。初期の作品が収められており、後期の作品のように悲痛なところは少ない。自然の中に没入して、自然の恵みを直接受け取る登場人物達に、感情移入しながら読んだ。子供の時に時間のたつのも忘れて、野山を駆け回ったことを思い出す。「種山ヶ原」が一番の好み。主人公の少年がふとしたことから異界に迷い込んでしまい、無事にこちら側の世界に帰ってくる。山の自然が生き生きと色彩と豊かに描かれて、読んでいると心がわくわくした。2017/04/16
優希
51
賢治が農学校の教師をしていた頃の思い出を紡ぎ出した短編集です。深い愛情を感じる作品ばかりで、読んでいて心があたたかくなりました。イーハトーボの世界は憧れです。2023/04/12
優希
46
再読です。賢治が農学校の教諭をしていた時期に紡がれた童話の数々がおさめられています、故郷の岩手の自然を描くことで農村や農業に愛情を抱いているのが伝わってきました。イーハトーボの美しい世界に憧れます。2023/11/19
クプクプ
43
面白かったです。この短編集は主人公が立ち入り禁止の場所に入ってスリルを楽しむ話や、主人公があるきっかけで苦手な分野が得意になり、調子に乗って最後の恥をかくという内容で、私の子供時代の思い出が重なり懐かしくなりました。「イギリス海岸」と「みじかい木ぺん」が特に気に入りました。板谷栄城さんが解説で、「この短編集は深刻な問題を含んでいないために、かえって賢治文学の魅力の本質をうかがうことができる」とおっしゃっていました。読書メーターに新しい角川文庫が登録されておらず表紙が異なるので後ほどつぶやきで写真を載せます2019/02/13
けぴ
36
農学校教師時代の作品集。解説を読むと宮沢賢治の実家は裕福で、教師収入の全てを本やレコードの購入に充てることが出来、食事や服装も優雅なものであったそうです。晩年の「雨ニモマケズ」のイメージから貧乏かと思っていたが違っていたようです。地質や鉱物のほか、植物、天文にも興味を持ち、また音楽や絵画、演劇と幅広い趣味もあったよう。作品の内容はストーリーはあってないような作品集が多いが、きのこ採取を題材とした『谷』『二人の役人』の二篇が連作のような話しで面白かった。2025/08/24
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