内容説明
清代の中国に興亡した太平天国とは何か? ――北上して天下の中心に出る方針の太平軍は、沿道で兵員を吸収しながら移動を続け、政府軍の大包囲を見事に突破した。将兵の家族も同行する10万人の大軍は、永安、桂林と快進撃するが、蓑衣渡の戦いで思わぬ大敗を喫し、洪秀全の片腕、南王・馮雲山を失う。更に、長沙城の攻防で西王・蕭朝貴が倒れて……。<全4巻>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんすけ
13
太平軍と清軍の争いは小競り合いから戦争に拡大しつつある。 ただし清軍は、太平軍を不満分子による反乱軍と観て簡単に撲滅できると考えている。だから太平軍と接して敗北していくことが直ぐには信じられない。 そしてかっての日本のように戦況を全く逆転して報告するようになる。 このようになると国は崩壊の兆しを見せるのだが、中華では動きは緩やかだ。 しかし戦とは勝ち続けているから良いというわけではない。冗漫なる敵にも警戒しなければならないのが戦だ。 警戒するためには情報が必要なのだが太平軍の情報収取は不徹底だった。2020/10/31
Dash-Checker
5
相変わらず俗物の洪秀全はほとんど活躍せず、太平天国の幹部にも戦死者が出始める。その後の動きを見る限り、単なる革命ゴッコがやりたかった素人連中なのかねえ?2020/05/07
あき
1
太平天国は、キリスト教を元にした拝上帝会から発した組織。宗教が元というのがなんか危うい。客家とか纏足とか清の時代の生活も表されている。またイギリスも利益を狙っていて、内乱している場合でもないのに、なんて思ってしまう。2014/03/22
tama
1
清朝の役人・兵隊のだらしなさが延々と続く2012/08/15
亀様
1
国を創った洪秀全は北上を続けます。