内容説明
急進的仏教教団に攫われた厩戸御子。ブッダに覚醒した彼の強大な霊力を使い、教団はタームラリプティへ侵略を開始する。虎杖と柚蔓は、御子救出へ向かうが……。一方、倭国では帝が崩御し、厩戸の父が天皇に即位。仏教導入を巡る蘇我馬子と物部守屋の力関係にも変化訪れる――。はたして、厩戸の運命は!? 古代歴史伝奇巨篇、完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@一箱古本市5/5
37
帰国を果たした厩戸御子は先帝崩御につき皇子となった。国を強くするためには仏教が必要との考えから涅槃の境地から還り人となり排仏派との闘いに臨む。なぜ倭国に仏教導入が必須だったのかよくわかった。しかしそこは荒山ワールドなのでアクション、フィクションてんこ盛りで最後まで楽しませていただきました。この本の登録者が少ないのが悲しい。こんなにも面白いのに!2025/03/28
TheWho
14
前巻インドで、ブッダとして覚醒した厩殿御子を巡り小乗仏教派と大乗仏教派の諍いに巻き込まれるが、厩殿御子の霊力で、大乗仏教を勝利に導き御子一派は、父用明天皇の即位に伴い日本に帰国する事となる。そして、倭国の仏教導入を巡り廃仏派の物部守屋と崇仏派の蘇我馬子との争い、所謂丁未の乱に発展していく。上中下3巻で、スペクタルで淫靡な古代史伝奇物語でありながら、古代史を蔓延する各種宗教(道教、小乗・大乗仏教、神道)の解釈が、興味深かかった作品です。2023/04/27
tako_machida
3
聖徳太子について書かれたスケールの大きいファンタジー。仏教、エロス、蘇我対物部の戦い、面白かったです。2021/08/09