内容説明
派遣切りに遭い、貧乏まっしぐらな楠木璃子は、
強引な神様・伊吹に見初められ、
現世と幽世のはざまにある「東京・日本橋」に
ひっそりと佇む不思議な旅館『たまゆら屋』の若女将候補に。
逃亡した板前に代わり、いきなりまかない飯を作ることになった璃子は、
江戸料理を現代風にアレンジした「まかない江戸ごはん」で、
神様やあやかしたちの心を癒していくのだが――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei302
62
2021年1月中旬に読むと、今このとき、日本中、世界中にいる楠木璃子に想いを馳せてしまいます。 何て厳しい状況なのでしょう。ニュースを見聞きするたびに絶望的な気持ちになります。 この本を読んで現実逃避。 自分にできる何かをつかんでゆく過程がよかったです。ビャク&トコヤミ(伊吹に仕える霊力をもったキツネの夫婦)の付けている布が、東混のマスクに似ている・・。 。2021/01/21
ゆのん
62
友達無し、恋人無し、仕事無し、貯金も無しの主人公が迷い込んだ『境目』。そこは人ならざる者達が…。神様の元で若女将修行をする事になった主人公が作る賄い料理がとても美味しそう。江戸時代のレシピをアレンジする賄いは食べる人の事を思い、料理するのが楽しいという気持ちに満ちている。人を羨むのはその人の長所を認めているから…見方を少し変えるだけで見えていなかった大切な事が見えてくる。誰かを思う気持ちは必ず伝わるんだなぁ。少しだけ切ないけど主人公の作る料理の様に暖かい気持ちになれる物語。2782020/12/16
kei302
51
お借りした本。あれれ++これ読んだことある。東混マスクっぽ布で顔を覆うトコヤミの登場場面で気づく。 厳しい状況に直面している女性たちがこれを読んだら…辛いです。2021/12/15
anne@灯れ松明の火
33
小さなころから、空想癖がある璃子は、就活に失敗し、派遣切りにあうという人生の危機に瀕して、世にも不思議な世界に紛れ込んだ……。神様、あやかしが登場するファンタジーでありながら、主人公璃子の悩み、迷いがとてもリアルで、身につまされる。彼女がどう乗り越えていくかが知りたくて、次へ次へと読んで行った。それと合わせて、璃子がつくる料理の描写がとても美味しそうで、ワクワクした。続編が出るといいなあ。#神様のお膳 #NetGalleyJP ※オビにレビューが掲載され、記念に購入♪2021/01/20
ツン
28
これはちょっとついていけなくなりました。。うつしよだったり、かくりよだったり。現在だったり、過去だったり?二人はいい感じなのでもっと見ていたかったですけどね。2021/01/26