内容説明
人気の蕎麦屋『桔梗屋』で修行した与吉は、つなぎが多い店に見切りをつけ、蕎麦粉を多く使う「正直そば」の銘を掲げ『多幸庵』という蕎麦屋を出す。だが常連客の中に必ず蕎麦を半分残すという作治という老人がいた。『桔梗屋』の嫌がらせを疑った与吉は、一膳飯屋の板前をしながら下っ引きをする孝助に、作治の身元を調べてもらう。そんな折、店に食べに来て食中りを起こした小間物問屋『白河屋』の旦那・左兵衛が翌日亡くなってしまった。枕元には白い粉が残り、悪い噂が立った『多幸庵』は客足が遠のいてしまう。孝助は変死の謎を探り始めるが……。淺草の食と事件を描く大好評捕物帳!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
112
浅草料理捕物帖「正直そば」3巻。今回の事件は蕎麦、孝助さん大活躍で面白くなってきましたが、なかなか自分の事件の真相には近づかないですね、次巻は少しは進展することを期待します。2016/09/03
izw
10
浅草料理捕物帖第3巻で、蕎麦屋が舞台。初めあたりに現代だとあれかなと想像のつく現象が現れるが、その原因が江戸時代の医学知識だと知られていない、それがどのように解明が進むのか、というのが謎解きの焦点。孝助本来の目的にはなかなか近づかないが、今後どのような展開が待っているのだろうか。2016/10/16
nyanlay
7
シリーズ3作目。やっと面白いと思えるようになりました。この時代ではアレルギーはまだ未知だと思いますが、だからラストは良い場面なんだけど、あまりにも良過ぎて、モヤモヤ。文蔵よりも亮吉が嫌な奴ですね〜。2017/07/06
真理そら
6
最近はやりの食べ物屋もののような題名のシリーズだけれど食べ物の薀蓄は少ない。今回は蕎麦そのものが鍵だったので蕎麦についての記述が多かった。孝助の実家没落のキーマンに近づくためという理由での捕物話が中心のシリーズだが孝助の有能さが嫉みの的になったりしておもしろい。2017/09/11
ひろたけ
3
シリーズもの、もっとよんでみたい2016/08/12