時代小説文庫<br> てんぷら擬宝珠 浅草料理捕物帖 四の巻

個数:1
紙書籍版価格
¥737
  • 電子書籍
  • Reader

時代小説文庫
てんぷら擬宝珠 浅草料理捕物帖 四の巻

  • ISBN:9784758440912

ファイル: /

内容説明

菊屋橋のたもとには屋台天ぷら屋『天海屋』がある。店主の弥吉は十四歳のとき、客の男にてんぷらを食べさせてもらい、母親の薬代金を恵んでもらった。弥吉は十年前の恩人を探すため、屋台を先代から引き継いだ。そして遂にその男が再び客として現れたが、喜久次と名乗った男は、欄干の柱頭で手についた油を拭き取った。下品な仕草に眉をしかめたところへ、文蔵の手下の孝助が、押し込みについて聞きにやってきた。弥吉は恩人へ疑惑をもちはじめ、それは孝助の実家だった名店『なみ川』の取り潰し事件の謎へも繋がってくるのだが――。読んで美味しくスリリングな江戸料理小説、いよいよ佳境へ。待望の第四弾の登場!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nyanlay

7
シリーズ4作目。今回は捕物帖らしい感じがしました。文蔵親分が少しずつ孝助を認めて来ているのが良いですね。てんぷらと擬宝珠の川柳まであるとは、粋な感じ。またてんぷらはやはり揚げたてですね!池波正太郎さんも言っていたし。2017/09/02

のりべぇ

3
今回は天ぷら屋。この店主の弥吉は10年前恩人の探うため屋台を引継いだ。遂に喜久次名乗る恩人に会えたが、食べた後に欄干の柱頭に指を擦り付ける下品な仕草に違和感を覚える。そんな時二件の人殺し事件が発生。恩人は人殺し? 巻を重ねる毎に上手くなっているようだ。まだ強引に感じる部分はあるが…前巻と今回は犯人が良い奴が続いたな。 天ぷらは屋台だと一串四文、高級店だと20文。高級ネタは初鰹、鶏卵、芹鴨。天麩羅の名付は山東京伝。大坂のつけあげを江戸に持ちこんだもの。 てんぷらの指をぎぼしへ引きなすり 2018/09/11

真理そら

3
今回の孝助は文蔵親分の信頼を得るのに十分な働きはしたものの「なみ川」の件にかなり近づきもしたので悟られないように慎重な行動をとっていた。善と悪を判断することの難しさというこの作家らしいテーマと、ささやかだけれど確かな幸せを大切にする姿勢がはっきりしているので気持ちよく読み終えた。読みながら穴子のてんぷらが食べたくなって困った。手についた油が擬宝珠で拭いとれるものかどうかという基本的な疑問は残るが、実践して試すわけにもいかないので気にしないでおこう。2017/09/18

犀門

2
#192★★★☆☆2017/10/27

ちーにゃ

0
2023 45冊目2023/11/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12027189
  • ご注意事項