カイニスの金の鳥 ３【電子限定特典付き】

著者名：秦和生【著】

イースト・プレス（2020/07発売）

• ISBN：9784781619033

内容説明

性別を偽って、
家から逃げて、
小説家として生きる。
そんなふたりの関係に変化が!?

女性の立場が低い19世紀イギリスで、
男性アランとして過ごす19歳の娘リア。
ロンドンでの様々な出会いを経て、
デビュー後二作目の執筆を続けるが……

親友の結婚祝いのため帰郷したリアを追うように、ロンドンから作家仲間のマイルズが訪ねてきた。
彼は「男性作家・アランの正体がリアであること」をわかっていたと言い出して――

女性であることで軽んじられる１９世紀のイギリスで、ひとりの人間として生きるために筆を執った――その日々を鮮烈に描く、コミックス第３巻！


【電子限定特典】
・設定やイラストカットなどをまとめた特典集を収録


【目次】
第11話
第12話
第13話
第14話
第15話
One day
電子書籍限定特典

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[ReiOdaira]

ここまでウダウダ考えるの、登場人物は男も内面は実質女性で、このマンガの作者女性だなーという感じ。ふつうのマンガなら別にそういうもんだと思うんだけど、「女性の軛から逃れたい男装の女性作家」のマンガでそれはどうなんだと思わないでもない。

2024/11/19

[あらい/にったのひと]

最高にして必読、これは読んでおこう2020にランクイン間違いなし。15話最高。本当は誰もが抱えてる魂の叫びなのではないかと思う。抱えていることに自覚的な人生を送るかどうかはまた別だけど。言語化して自分の外側に出すのはそんなに簡単なことではないからね。なので、こう、自分のどこかを切り取って解き放つことができる作品に出会えるのはよいことなのであります。

2020/07/18

[三葉海]

やっぱり優しい物語だな、と思う反面、ちょっとテーマのズレが気になりました。これは、リアが作家として自立を目指す話なのか、マイルズの恋物語として、彼の心情を追うのか、どう読めばいいのか、やや混乱です。でも入り組んだ人間関係も面白いかなと。キャラクターがそれぞれ立っていて、みなどこかに葛藤があって、それを許し癒し合う描写が多く、その辺りがこの作品の魅力かもしれません。