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内容説明
つげ義春貸本漫画の真骨頂、熱血柔道もの『片腕三平』、幕末を舞台にしたスピード感あふれる時代もの『戦雲のかなた』。
北海道の伝説を元にした、悲しくも心あたたまるロマンティック作品『熊祭の乙女』など、
長編三作品を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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第一巻、第三巻と登場人物の腕欠損率がやたら高い。片腕を失う、怪我をするモチーフは物語的には父娘や兄弟、師弟関係の破綻やすれ違いと強く結びついている一方、義手や片腕が強いるはずの不自由さは漫画からは読みとれない。この欠損の欠損とも言うべき奇妙な充実は破綻した関係が回復されようとする時、そこに現れた肉親をむしろ過剰として処理してしまう。この座りの悪さこそが魅力だと思う。ところで「ねじ式」が腕の治療を巡る物語であり、最終的にねじを締めるとしびれる腕を手に入れる話であることとこれは何か関係するのだろうか?2020/05/29