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内容説明
〈闇の国々〉――それは、我々の現実世界と紙一重の次元にある謎の都市群。
自在に姿を擬態しながら、次々に旅人たちを取り込む食虫植物都市を描いた『サマリスの壁』、エリゼ宮、ルーヴル美術館、ポンピドゥー・センターなど実在の建築物をモチーフに、都市の地下に広がる広大な迷宮を彷徨う『パーリの秘密』、巨大メトロポリス建設に邁進するうち、次第に精神を狂わせていく人々を描く『ブリュゼル』、〈闇の国々〉の歴史資料からその全貌を読み解く外伝『古文書官』など、シリーズ第1作を含むカラー作品4篇を収録した待望の第2巻。第16回文化庁メディア芸術祭大賞受賞作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
40
バンド・デシネ大冊の二巻目。辺境の視察に行かされた男がかの地で見つけてしまったもの。パリ(パーリ)の街の隠された部分をつたい歩く男。病んだブリュッセル(ブリュゼル)から脱出した男は体調が快方に向かう。闇の国々を描いた古文書に魅せられ悩む男。とにかく建築を描いた絵がとてつもなく美しい。どんな危険なところであろうと、ここへ行ってみたいと思わせるほど。相変わらず女性の顔がブサイクだし、すぐ脱ぐが。2025/04/18
くさてる
16
バンドデシネ。架空の都市を舞台にした連作短編集。1巻よりもさらに都市の広がりと謎が深まっていく感じがあり、なおかつ物語は躍動感に満ちていくのが本当に面白かった。落ちついた画の雰囲気がとても好きなので、カラーで読むことが出来てよかった。厳密にはマンガではない、最後の「古文書官」が圧倒的に好きです。2015/11/25
梟をめぐる読書
7
アレゴリカルな巨大建築物の美に酔い痴れた前作からは一転、進歩史観の狂気の実験場となった首都を彷徨う一人の病人の姿を描いた「ブリュゼル」、華やかな都市の光景をハリボテの〝裏側〟から覗き歩く男が主人公の「パーリの秘密」など、カフカ的な色彩の濃い作品が並ぶ(「サマリスの壁」はまさに〝牢獄としての世界〟だし、「パーリ~」の未完性も、如何にも)。最後の「古文書館」はイラストと資料による偽史的想像力の喚起によって「闇の国々」の実在を読者のなかに訴えかける仕掛けだが、なんだろう、全体的にもっと後の巻でも良かった気が。2012/12/26
kasukade
5
最後の掲載されている「古文書官」が闇の国々のエピローグのようで良い。資料のまとめをまかされしぶしぶ資料に眼を通していく中、闇の国々という恐ろしくも夢のようなこの世界にいけるんじゃないのかと好奇心にかられていきます。それがイジドール・ルイの部屋がどんどん闇の国々の関連文書でうめつくされていく様でもよくわかります。それに対を成すように右ページの闇の国々の絵はすべて美しく面白い絵ばかりです。そして最後、実はこの世界が闇の国々の一部であることに気づいて終わるシーンはこのエピローグ物語にふさわしい締めくくりでした2013/02/13
ovonkovon
4
相変わらず美しい。やっぱ街の醍醐味は建築だな!前巻では、この幻想世界である闇の国々と我らが現実世界は空想や絵画で微かに交信しているのではないかと示唆されたが、今回のブリュゼル(ブリュッセル)やパーリ(パリ)は、建築物や街の有り様など、もっと表裏一体の世界なのではと感じさせる。ブリュゼルなどは、序文として提示されたブリュッセルの資料、政治的混迷に振り回された結果としての街の姿を踏まえてこそ、その鏡像たる本編の面白みが際立つかたちになっている。というか、このブリュッセルの資料が案外面白い(以下、コメントへ)。2015/08/14
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