闇の国々

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闇の国々

  • ISBN:9784796871013

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内容説明

〈闇の国々〉――それは、我々の現実世界と紙一重の次元にある謎の都市群。
ある日突然増殖しはじめた謎の立方体に翻弄される人々を描く『狂騒のユルビカンド』、巨大な塔の秘密をめぐる冒険から、数奇な運命へと導かれる男を描く『塔』、未知の天文現象により、体が斜めに傾いてしまった少女の半生を描く『傾いた少女』、傑作と名高い選りすぐりの3作品を収録した歴史的名作シリーズの初邦訳。

メビウス、エンキ・ビラルと並び、BD界の三大巨匠と称されるスクイテンが、ついに日本上陸。繊細な描線、計算されつくされた構図、あらゆる芸術のエッセンスを詰め込んだBD芸術の真骨頂! 第16回文化庁メディア芸術祭大賞受賞作品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あたびー

40
バンド・デシネの大冊。4巻組の第1巻。我々の世界とちょびっと繋がっているような、闇の国々を舞台にしている。先ず現れるのは立方体。地中から発掘された、線で構成された立方体は、どんどん成長し、巨大なジャングルジム状に。戸惑いつつもその存在を受け入れる人々。次はバベルの塔を彷彿とさせる塔。その修復を仕事にしている男は「基部」が彼の連絡を無視するので業を煮やして塔の底辺を目指す。ピラネージを思わせると思ったら確かに強く影響を受けているということだった。建物は限りなく美しい。男は若くなく、若い女は必ず脱ぐ。不美人。2025/04/18

くさてる

23
バンドデシネ。ひとつの不思議な異世界の歴史を綴った連作短篇集。ふわぁっと世界に呑まれていくような不思議な読後感でした。細かく美しい線で描かれたコマがひとつひとつ古めかしい画のようで、そこから展開される物語は、さらに理解を拒むような不思議さと奇妙なメカニズムで成り立っているように思えた。分かりやすさや共感出来る物語ではなく、まったくの異質だからこそ面白い世界。個人的お気に入りは、塔を修繕し続ける男の奇妙な脱出行を描いた「塔」です。2015/11/25

りー

22
フランス近辺の漫画文化、バンドデシネ初体験。一口に漫画と呼ぶには、画も内容もあまりにも濃厚な作品だった。日本の漫画ではキャラクターの陰に隠れてしまう事が多い世界観、いわゆる文化的背景や設定が物語の主軸を担うものになっているのが新鮮。『闇の国々』一冊で閉じた世界を形成するのではなく、実在する書物や美術、伝承等を物語の中枢に置くことにより、非常に奥行きがある作品になっている。ううむ、素晴らしく技巧的な幻想小説を読んだかのような読後感。これは日本の漫画とは違った趣があって癖になりそうだ。2013/07/01

サアベドラ

17
フランコフォンで独自に発達し、アメリカのコミックや日本のマンガと並び称されるバンドデシネ。本作はその有名なシリーズの日本語版第一巻。シリーズ物だが、世界観を共有しているだけで、それぞれの話は独立した物語になっている。日本のマンガとだいぶ違う雰囲気だったので、読み始めは慣れるまで時間がかかった。一コマ一コマの芸術性がとても高く(そして文字がとても小さく)、絵画と映画と漫画を一度に見ているような独特の読後感がある。楽しめたが、どっぷり浸かるというより異文化体験的になってしまったのが少し残念。2018/10/01

tow

15
図書館から借りてきて一気読み。面白かったー。世界から創られた壮大なホラ話(笑)細かすぎる描写がすごい。カラーの使い方や、写真との融合が(この写真がサクリファイスやノスタルジアみたいで尚更わくわくする)続編が読みたいが、ないのよねえ。2018/01/30

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