内容説明
職を失いロンドンの街をさまよっていた私ペネロピー・ハクスリーは、ふとしたことからアイリーン・アドラーという美女と知りあい、生活をともにすることになる。彼女は女優であり、オペラ歌手であり、そしてときには探偵でもあった。宝石商ティファニー氏からマリー・アントワネットゆかりのダイヤモンド捜しの依頼を受けたアイリーンは、私を助手に調査を始めるが、それは数年にわたる壮大な冒険の始まりだった! 名探偵ホームズに敬意をいだかせた唯一無二の女性を主人公にした魅惑のシリーズ〈アイリーン・アドラーの冒険〉、ここに開幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
24
女嫌いシャーロック・ホームズがただ一人、全身全霊をかけて愛したとされる女性『アイリーン・アドラー』そのアイリーンもまだこの作品の中ではお転婆な盛りの虚栄心と野心溢れる可愛らしい女性です。華やかなロマンス、一つ一つ登場する小物も衣装も可愛らしく、おまけに装丁も可愛いという、推理小説よりもロンドン舞台の少女小説よりの印象。形見箱とゾーン、ホームズとの推理対決も気になりますが、アイリーンの恋と栄光の行方、そして語り部であるネルとノートンの恋の行方も気になります。ところで、ノートンのお母さんはあの方ですよね?2012/01/06
宇宙猫
19
★★ 路頭に迷っていたところをアイリーンに救われたネルが、アイリーンとの日々を綴った日記。牧師の娘のため探偵として自由に行動するアイリーンに対していちいちネガティブで、冒険のワクワク感がないので好みじゃなかった。2022/07/07
ちげー
18
かの有名なシャーロック・ホームズが一目置くと言うアイリーン・アドラーと言う女性が主人公の作品。 シャーロック・ホームズの小説は好きで、小学生の頃からまだらの紐等多数読んで来たけど、このアイリーンと言う人のことはあまり知らない。 タイトルに惹かれて読んだ。お話としてはなかなか面白いお話だった。 シャーロック・ホームズと宝探しを競い合う所は、とても面白かった。2019/03/31
AKI
16
マツオヒロミさんの美しいイラストに惹かれてジャケ買いしてから8年程積んでいました💦かのシャーロック・ホームズに敬意を持って「あの女性」と言わしませたアイリーン・アドラーを主人公にしたホームズパスティーシュです。アイリーンの造形が、本家ホームズのイメージしていたアイリーンよりも若干浅く軽い感じがしてしまったので、ホームズ物として読むよりもヴイクトリア朝を舞台とした女性の冒険譚として雰囲気を楽しむ事にしました。いよいよボヘミアの醜聞に繋がるエピソードが出てきて下巻に続きます。2019/07/27
ごへいもち
15
このタイトルは「ボヘミア王家のスキャンダル」のシーンからだった。ある意味ネタバレが最初のほうに出てくるのが残念かも。ただしホームズ物を愛読した人なら名前でピンときてしまうけど。ホームズもミス・アドラーもまだ若い2011/12/18